2015.04.25 [ 自然・山・花 ]
花盛りの頃 【井月さんのこころ111】
井月さんのこころ シリーズ その111
行雲流水の如く旅を続けた井月さんが詠んだ桜です。
旅人の我も数なり花ざかり 井月
この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
旅人という言葉には、漂泊の解放感やエトランゼの孤独感やの響きがある。花盛りの中を歩きながら、我も旅人の一人だという認識を改めてしている今の井月。明治九年春奉納の伊那市手良中坪、清水庵の俳額に記されている。当時五十五歳の井月はまだまだ活力があった。明るい肯定的心境の句である。
一九七一年俳額の井月句を拡大して同寺に句碑を建立した。
(花・春)
旅ごろも耻(はじ)つつ花の筵(むしろ)かな 井月
この句の評釈についても、同様に竹入弘元先生の評釈を引用させていただくと・・・、
桜の下に筵を敷いてお花見をしている人々。通りかかった井月を認めて招き入れる。「耻つつ」という、特に井月の場合旅衣といってもこれ一つの着たきり雀。気の弱い性格、というより普通の感情の持ち主というべきだろう。
さらに言えば、単に身なりを気にしているのでなく、旅人我についての内省もあろう。「耻つつ」といった心情吐露は井月の句には珍しい。
(花・春)
花盛りの18日(土)、天台宗羽広山仲仙寺の御開帳が始まりました。
午前10時20分から開扉の法要が執り行われ、開基千二百年の記念すべき御開帳の瞬間を拝観させていただきました。秘仏十一面観音は、ライトアップされて洸々しいお姿をしておられました。法要後、内部拝観もさせていただきましたが、勿論本堂内は一般の方の撮影は禁止。こちらも畏れ多いのですが外からスマホに納めさせていただいた、前立の十一面観音のお姿であります。御本尊秘仏は、是非足を運んでご覧ください。
本堂内の四天王立像のうち『多聞天・持国天』の二体は、現在、県信濃美術館で行われている「善光寺御開帳記念『“いのり”のかたち』-信濃の仏像と国宝土偶『仮面の女神』『縄文のビーナス』-」(長野県、信濃美術館、信濃毎日新聞社主催)に展示されています。
法要後、羽広獅子舞の奉納が本堂前で行われました。息の合った雄雌の舞い合わせが見事でした。
前回その110で紹介した「上伊那の祭りと行事-総集編-」にも、仲仙寺の正月行事・神願様(じんがさま)や羽広の獅子舞をはじめ西箕輪の伝統行事が、デジタル化され収録されています。
http://www.kagakueizo.org/create/visualfolklore/513/
この4月から休戸耕地の「総代」と小野地区の「地区長」を務めさせていただくことになり、ソメイヨシノが満開となった19日(日)午後一時から休戸耕地総会を開催いたしました。
先ず、秋葉山本宮秋葉神社(静岡県浜松市天竜区春野町領家)から祈祷して送っていただいた神符を公民館の神前(仏前)にお供えして「お日待ち」神事を長老の方に祭司をお願いして執り行っていただきました。神仏混淆の神事で、新年度が災害のない明るい年になるようにと祈念して祝詞と般若心経を唱え、玉串を奉奠します。
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