2015.03.28 [ 歴史・祭・暮らし ]
鬼瓦見上げるように 【井月さんのこころ107】
井月さんのこころ シリーズ その107
23日(月)中央アルプス駒ケ岳ロープウェイが運行を再開しました。昨年末の大雪の影響により12月15日から運休していましたが、3月23日(月)から復旧し、ホテル千畳敷も営業を再開しました。
寒さも彼岸まで。里では初蝶が舞い、野良仕事が始まる季節が訪れました。
井月さんは詠みます。
畑打ちや腰のして見る鬼瓦 井月
この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
春になり畑を耕すが久しぶりの作業とてすぐ疲れる。そこで腰を伸ばして暫く回りを見る。目に入ったのは大屋根の棟を飾る鬼瓦。悪者の接近を威嚇するこわい顔がユーモラス。畑打は井月の体験ではまさかあるまい。もっとも若い年代には耕したか。明治十八年刊『余波の水茎』の跋文に「古里に芋を掘って生涯を過さむより、信濃路に仏の有がたさを慕はむにはしかじ」という。
(畑打・春)
北村皆雄監督の井月さん映画「ほかいびと」で野辺送りのシーンが撮影された飯島町田切の浄土宗石上山聖徳寺(伊那七福神の福禄寿が祭られているお寺)の鬼瓦
2013年11月2日 菊花咲き競う頃【井月さんのこころ33】
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/195.html
アジサイ寺として有名な伊那市西春近の日蓮宗感應山深妙寺(綺麗な蓮が咲いていた犬房丸ゆかりのお寺)の鬼瓦
2014年7月26日 梅雨明けの頃 【井月さんのこころ70】
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/4686.html
地蔵菩薩の聖地を書き描いた双幅の大作、中村不折「九華山」の書と小坂芝田「青緑楼閣」の画が所蔵されている、上伊那屈指の伽藍を有する伊那市山寺の曹洞宗護法山常圓寺の鬼瓦
2014年5月17日 ほととぎす鳴く頃【井月さんのこころ61】
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/life/29.html
井月さんが57歳頃、明治11年(1878)新法である郡区町村編制法に基づき上伊那郡が誕生したとき、常圓寺を仮庁舎として上伊那郡役場が置かれたのだそうです。
先々週14日(土)長野新幹線が金沢まで延伸され北陸新幹線が開業しました。
もうすぐ善光寺さんの御開帳が始まります。
金沢はすぐそこにあり春の雪 青巒
畑打ちや口閉じ睨む仁王さま 青巒
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