い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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七五三の頃【井月さんのこころ36】

井月さんのこころ シリーズ その36
先週、「翁の日」の翌15日は新暦の「七五三」でした。
産土神に子どもの成長を感謝し、行く先の幸せを祈願する日本古来の文化ですね。
由来は、平安時代にまで遡る「髪置(三)」「袴着(五)」「帯直(七)」の伝統儀式。
「髪置」は、3歳まで剃っていた幼児の頭に白いものを置き、白髪になるまでの長寿を願う。
「袴着」は、5歳の男児に初めて袴を着けさせ、碁盤などから飛び降りさせて勇気を授け成長を祝う。
「帯直」は、7歳の女児に着物に縫われた兵児帯を解き、大人と同じ角帯を身に着けさせ成長を祝う。

井月さんの句にも「袴着」が登場します。

袴着や酒になる間の座の締り  井月

以下、この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

「下島空谷袴着祝の際の詠句」という注がある。「座の締り」がきいている。
袴着は幼児の成長を祝い、初めて袴を着せる儀式。江戸時代、五歳男児の風習で、十一月十五日に定着した。
空谷は、後に東京で医師、『井月全集』の編者。生まれは駒ケ根市中沢で、少年時代に生家に訪れる井月をよく見知っていた。空谷の五歳は明治六年。
(袴着・冬)

井月さんを世に出した下島空谷(勲)さんは、中沢村(現在の駒ヶ根市東伊那中沢)の出身で東京田端のお医者さん。芥川龍之介の主治医でもあり、『井月の句集』は、芥川の協力を得て井月さんの没後34年の大正10年(1921年)刊。下島勲・高津才次郎編の『井月全集』は没後43年の昭和5年(1930年)刊。

「七五三」の11月15日、旧暦で祝った頃は当然のことながら満月ですよね。
現代では、10月から11月に吉日を選んで行なわれるようになりました。
少子化の近年では、一人の子どもに両親や両祖父母の大人が6名も付き添ってお参りする姿が多く見受けられますね。



写真は、諏訪大社下社秋宮の七五三風景(11月10日(日)大安)。秋宮神楽殿(遡回その16参照)前にて

写真を撮るには、あいにくの雨降りで、着飾った子どもたちを取り巻く大人の傘の多さがちょっと気になりましたが、懸崖の菊は実に見事に咲き誇っていました。


18日(月)伊那消防署(伊那市・南箕輪村)・広域消防本部(仮称)建設工事起工式が伊那市荒井の富士塚スポーツ公園運動場に隣接する建設予定地で執り行われました。
上伊那では、現在、伊那消防組合と伊南行政組合の二つの消防本部が広域化に向けて「上伊那消防広域化協議会」を設置して協議を重ねており、協議会からの要望を受けて、長野県知事は8月7日に「消防広域化重点地域」に指定しました。
これは本年4月の総務省消防庁の「市町村の消防の広域化に関する基本指針」の改正を受けて、国・県の支援を集中的に実施することができるようするものであり、全国初の指定となりました。
広域化の目標時期は平成27年4月1日としており、現在の伊那消防署の老朽化に伴う移転新築に併せて広域化後の消防本部が入る予定です。
大規模災害時の応援・受援の拠点として複数のグランドや駐車場等にも近接し、高速道路や中核病院とのアクセスが容易な地の利を活かし、消防無線のデジタル化にも対応して、上伊那全体をカバーする新たな広域消防本部を併設する、新たな伊那消防署の建設工事が始まります。
地権者の皆さんのご協力に感謝し、強固な施設を建設していきたいと両組合長から挨拶がありました。
白鳥孝伊那消防組合長(広域連合長、伊那市長) 杉本幸治伊南行政組合長(広域副連合長、駒ヶ根市長)

起工式に先立ち安全祈願祭が執り行われ、地方事務所長も玉串奉奠をさせていただきました。

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