い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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菊花咲き競う頃【井月さんのこころ33】

井月さんのこころ シリーズ その33 
 春先から育ててきた菊が見頃を迎えました。
 寒冷紗で覆っていますが、このところの冷え込みで花が少し霜焼けになりました。
 かつては百鉢以上を育てたこともありますが、最近はなかなか時間が作れず、今年は盆養(大鉢)3鉢と福助(小鉢)8鉢のみ。作りやすい管物が中心です。
 福助とはいっても、達磨(中鉢)に仕立てようと挿し芽しておいたものを鉢上げする暇がなくて、徒長し始めたので、あわててビーナインで成長を遅らせたので不出来です。
 極力消毒をせずに作りましたので、いつの間にか青虫に葉や花を食べられてしまい、みすぼらしい枝や花もありますが、手を掛ければそれなりに応えてくれるので、出来が悪くても咲いてくれればご機嫌です。
 写真: 菊(管物盆養) 赤:天女花絵  黄:泉郷汽笛  白:清見の春雨





                

 井月さんにも菊を詠んだ句がたくさんあります。
 
  霜除る菊や小庭のしき松葉  井月

  写真: 井月句碑 「霜除る菊や小庭のしき松葉」(飯島町 聖徳寺)


 この句碑が建つ飯島町田切の聖徳寺は、北村皆雄監督の井月さん映画「ほかいびと」で野辺送りのシーンが撮影されたお寺だそうです。
 
 井上井月顕彰会さんのHPをご覧ください。
 JR飯田線「田切」の駅前にあり、伊那七福神のうち福禄寿も祭られている浄土宗の古刹です。
  写真: 聖徳寺さんの境内   福禄寿



 菊咲や陶淵明が朝機嫌   井月

 以下、この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
 
 陶淵明(三六五~四二七)は、中国東晋・宋の詩人。役人生活を嫌って県令を最後に「帰去来辞」を作って辞任し、帰郷した。酒と菊を愛し、自適の生活を送った。「菊を観る東籬の下、悠然として南山を見る」の詩、「桃花源記」などは日本でもよく知られ、古来愛された詩人。井月も当然尊敬していた。
 菊の見事な朝。井月は思いやる。陶淵明もご機嫌だと。
 (菊・秋)

 陶淵明ならずとも、菊を愛でて酌み交わす酒は格別。特に、酒好きな井月さんには。


  
 ほかにも・・・・・
  鉢数にその色分てけふの菊  井月
  一枝は肴代りや菊の花  井月
  白菊や闇にかくれのなき酒屋  井月

 
 以下、後者の句についても、竹入弘元氏の評釈を「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
 
 白菊が夜闇の中に明らかに、目指して来た酒屋全体も浮かんで見える。白菊の本数も多く、今を盛りと咲いている。
 「唐木亭にて」と前書きあり、伊那市上牧の酒造業唐木文左衛門、号春鶴、後号改め菊園は、菊を愛し、明治九年秋には風友を集めて、菊花の宴を開き、席上詠んだ句を冊子にした。序文を井月が書くなど親しく交際していた。
(菊・秋)

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