2015.03.28 [ 歴史・祭・暮らし ]
鬼瓦見上げるように 【井月さんのこころ107】
24日(火)長男の卒業を見届けに家内と京都へ行ってきました。
「みやこめっせ」で行われた全学卒業式で山極寿一京大総長は、2,803名の卒業生に向けて、中江兆民の三酔人経倫問答などをひきあいに「異なる文化や思想を尊重し『創造』を大切にせよ」と訓示。
「芝蘭会館」で行われた学部卒業式で上本伸二医学部長は、108名の卒業生に学位記を授与し、 「communication、reliability、literacyの3点を大切にして、日本の医学・医療の明日を拓け」と訓示。
京都の街は、春の日差しの中で、桜もほころび始めていました。
愚良子先生の『井月朗読劇場 コラージュ風狂のうたびと』(ほおずき書籍)に井月さんが若かりし頃、京の町を旅した様子が描かれています。その春の名句とともに抜粋させていただきます。
写真は、琵琶湖疏水端の桜と二条城東南隅(辰巳)櫓の鬼瓦。
その地方の俳諧師連と交わり、発句を乞いながら旅は京、難波へと続く。
乙鳥(つばくろ)や小路名の多き京の町 井月
「乙鳥や」の切れ字がよく切れて、二句一章体の句調が成功して見事だ。整然とした通りの小路名(こじな)がゆき届いた、京の町を詠んでいる。
長女も、博士(工学)号をいただいて卒業。家内が翌日名古屋へ廻って見届けました。
野ののんのたんたんぽぽぽん鼓草 青巒
写真は、日向で翅を休めるタテハ蝶。
今週の結びは、愚良子先生が詠んでいるこの句です。
「春日愚良子句集」から
百姓の始め蝶飛ぶごとく飛び 愚良子
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