2017.02.02 [ 佐久のイベント ]
それでも男たちは水をかぶる ~奇祭『寒の水』(御代田町)~
商工観光課のタ~オです。
長野県北佐久郡御代田(みよた)町草越(くさごえ)地区では、地元の方々がとても楽しみにしているお祭りがあります。
それは…『寒の水』(かんのみず)
元々は五穀豊穣・無病息災を祈るため、水行者(すいぎょうじゃ)と呼ばれる男衆が、ふんどし・草鞋姿となり、わらで編んだ冠(兎巾(ときん))を頭に戴き、町内6ヶ所にある大きな桶の水をかぶりながら熊野神社を目指して兎巾を奉納するという神事です。
現在でも草越地区のお祭りとして毎年1月20日(大寒の日)に行われており、昭和53年に御代田町無形民俗文化財、平成元年には県無形民俗文化財の指定をうけました。かつては全国各地で行われていたようですが、現在では御代田町を含めて全国3ヶ所でしか開催されていないとのことでした。
今回はその時の模様をお伝えします!
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この日、夕方の御代田町の気温は・・・マイナス3.5℃ぐらいだったでしょうか。
集合場所の草越公民館まで、白い息を吐きながら向かいます。
集まった男たちは、まず日本酒と酒粕汁で体を温めます。
日本酒は佐久地域で知らない人はいないであろう名酒「寒竹」!
人が集うところに美味い酒ありというわけですね。
寒空を走る男たちに「寒竹」とは、粋な計らいです。
外では多くの見物客がふんどし姿の男たちを待ちわびていました。
そんななか御代田町商工会の皆さんが振る舞ってくださったのが、こちら。
御代田町の名物「おにかけうどん」です!
ネギがたっぷり入っていて、寒い冬にはたまらなく美味しかったです。
地元の主婦の方に聞いたら、具材は白菜や豚肉、油揚げ等、オーソドックスなものが使われているが、煮込みうどんでなく、別に茹でであるうどんに醤油味で煮込んだ汁をかけるのが美味しさの秘訣ではないかとおっしゃっていました。
煮た汁をかけるから「おにかけ」うどんなんですね。
一方、男たちは準備万端です。
慣れないふんどしに悪戦苦闘していましたが、全員が覚悟を決めた武士(もののふ)の如く、気合が入っていました。
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