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大豆から作るお豆腐屋さん。白ほたる豆腐店

(友実さん)「考えていませんでした!」というと語弊がありますが、それだけ「必死」でした。師匠の教えを2年間忠実に守り抜いて、とにかく「お豆腐さんと向き合うこと」だけを考えていました。そのため、広告もだしておらず、オープンの日に看板さえも出していませんでした。(笑)ですが、不動産会社の方がホームページで紹介してくださったらしく、看板の無い店に初日から多くのお客様がきてくださいました。

(雄大さん)妻はひたむきに、そして、まじめに豆腐と向き合っていました。今ももちろんそうですが、この場所で始めたころは特にそうです。土地が変われば豆腐作りにも影響がでます。たとえば、この軽井沢という土地は以前に豆腐作りを学んでいた群馬の土地と比べて標高が300mほど高く、水の沸点が異なります。他にも、こういった細かい変化に対応するために、試行錯誤が求められました。日々、検証のもと豆腐作りに取り組んできたのです。

 

豆腐はどのように作られるのでしょうか。製造工程を教えてください。

(友実さん)まず、原材料である大豆を量り、バケツで洗います。つぎに、大豆を潰しやすくするために水に漬けて一晩おきます。そうして、水を含んだ大豆をグラインダーと呼ばれる臼を使って、水を加えながらすり潰していきます。磨砕(まさい)と呼ばれるこの工程を経ることで、大豆のたんぱく質を抽出しやすくするのです。つぎに、すり潰したものを蒸気で煮蒸します。熱することでたんぱく質が固まり、大豆の成分を余すところなく抽出することができます。最後に熱したものを布でこします。絞りという作業になりますが、この工程によって大豆のたんぱく質をたっぷりと含んだ「豆乳」と繊維質の「おから」に分離するのです。この豆乳が、豆腐へと形を変えていきます。

01佐久02白ほたる豆腐店(400にがり) 01佐久02白ほたる豆腐店(400豆腐づくり) 01佐久02白ほたる豆腐店(400寄せ)

櫂(かい)と呼ばれる道具を使用し、にがりを打つなどの昔ながらの方法と最新の技術を組み合わせて製造する様子

そのようにして作られるのですね。加工の際に、特に気を付けていることはありますか。

(友実さん)どの工程も気が抜けないのですが、「豆乳濃度」には神経を使います。豆乳の濃さは、大豆に水を加えながらすり潰す「磨砕」のときに、加えた水の量で変わります。この工程は、豆腐の良し悪しを左右する大事な工程です。

また、「にがりの打ち方」も重要です。にがりはすぐに反応するため、豆乳に対して「最適な量を素早い時間で全体に混ぜ合わせる」ことが重要なのですが、にがりの量が多すぎると豆腐が粗くなってしまったりするので、非常に繊細な作業です。ちなみに、にがりは、私が惚れ込んだ「佐賀県の天然にがり」を使用しています!

 

「遠くの豆を混ぜると味が良くなる」とお聞きしたのですが、なぜでしょうか。

(友実さん)師匠のさらに師匠から受け継がれている言葉です。日本列島の北の方で栽培された大豆には「甘味」、南の方で栽培された大豆には「旨味」があると言われています。そのため、国内数箇所の契約農家から仕入れた大豆をブレンドし、豆ごとの特徴を生かすため豆腐によって配合を変えて使用しています。

 

契約農家から大豆を仕入れているとおっしゃいましたが、大豆の自家栽培もされているそうですね?

(友実さん)そうなんです!豆腐づくりの中で、原材料である大豆は何よりも大切です。ですが、実情として、たとえば、同じ一袋(30kg)に入っている大豆でも状態に差があります。「んー!抱きしめたい!」と思う大豆もあれば、「えー、なにこれ」と思う大豆もあります。原材料にこだわらなければ「これ以上の向上は見込めない」と思い、主人にこの思いをぶつけました!(笑)。

(雄大さん)「大豆から作っている豆腐」は同業者の先輩の方々にも、すごく羨ましがられます。

先輩方も本当は大豆から作りたいと思っているのですが、「空いている土地がない」、「栽培する時間がない」など、そこまでは手が回らないみたいです。私達夫婦の役割分担がなせる業でしょう。

(友実さん)主人が栽培したナカセンナリと佐賀県の天然にがりで作るお豆腐。私は幸せ者ですね。

01佐久02白ほたる豆腐店(400大豆畑) 01佐久02白ほたる豆腐店(400大豆畑の風景)

豆腐の製造工程で発生する「おから」を畑に戻す循環農法で栽培される大豆

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