ほっと9(ナイン)ながの 長野で働くスタッフが、長野地域の9つ(ナイン)の市町村の「ホット」な魅力をご紹介!(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、信濃町、飯綱町、小川村) 私たちの日々の仕事の話、「ほっと」一息つける癒しの裏話、きっと役に立つ暮らしの豆知識、おすすめ絶品グルメ…などなど、ここでしか出会えない”ながの”のすがたをお見逃しなく!(旧「ほっとスタッフブログながの」)(写真:信濃町 黒姫山の冬)

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小水力発電施設をはしごしてきました!

こんにちは!農地整備課のSK46です
当課では、県営かんがい排水事業「芋川地区」の一環として、飯綱町において、小水力発電所を計画しています。

これは、農業用水路「芋川用水」を活用するもので、現在、(株)藤巻建設が詳細設計を行っています。

先日、同社が携わった「新技術」を用いた小水力発電所を見学してきました
これらの発電所も、農業用水を活用しており、これからのモデルとなるものです。

発電規模こそ様々ですが、発電の基本構造は、水路 → 取水(除塵) → 圧力管 → 水車(発電) → 放流水路 → 田畑 となります。
発電に使う水は「消費」されるのではなく、役目を終えるとその全てが水路へ戻り、本来の目的である営農に使われることになります。本当にエコですよね

さて、今回紹介するのは、「ごみの除去」の新技術です。

場所は須坂市米子、北の沢用水発電所で、最大115kWの発電をしています。
5月に通行が可能となった米子大瀑布の近くです。

水路には、落ち葉や小枝・小石、ゴミなど、色々なものが流れてきます。
放っておくと水車を傷め、発電効率を下げる原因となるので、発電施設へ水を取り入れる所で、しっかり取り除くことが重要です。
しかし、毎日人力で取り除くのは、とても大変な作業です

そこで、今回考案された新型除塵装置の出番です

緩やかな二つの面で構成され、幅0.8㎜という非常に細いスリットから取水しています。
ゴミはスリットの下流側に溜まります。
では、ここに溜まったゴミをどのように取り除くのでしょうか?

・・その疑問は、目の前で実演いただき、すぐに解消されました
下流の発電所側の取水量をしぼると、流れきれなくなった水が、スリットの内側からあふれ出します!

すると、溜まっていたゴミが浮き上がり、5分足らずできれいになりました
流れたゴミは別ルートで発電所を迂回し、水路へ合流します。
維持管理の労力が大幅に軽減されていることが、素人目にも判ります!

今回見学した北の沢用水発電所では、平成31年4月から実証実験をしており、今年の4月から本格運用に移行しました。

 

次に、同じ須坂市米子にある「米子小水力発電所」を見学しました。
一見ごく普通の物置ですが…

扉を開けると、中に発電機が回っているのが確認できます

建物は、基礎も含め5分割され、モノレールで運ばれました。
水田で使った残りの水で、0.1m3/sという非常に少ない水量ですが、25mの落差を利用し、最大18.5kWを発電しています。
電気は売電され、水路の維持管理費などに充てられていますが、停電時には隣接する「須坂悠生寮」の非常用電源としても活用されます。

このコンパクトな発電ユニットは、(株)新井製作所という須坂市の会社で製造されています。
水車や発電機などは、未だに海外頼みが多いと思いますが、県内でも生産ができるとなれば、心強い限りですね

ここでは、従来使い終わって河川に流していた水が、最小限の発電施設によって有効活用されています。
このような場所は、まだまだ県内にも眠っていると思われ、県では適地調査を進めているところです

現在計画されている芋川用水の小水力発電所は、新型除塵機はもちろん、ここで紹介できなかった新技術も盛り込んだ上で、令和7年3月に完成予定です。
飯綱町で初の小水力発電所として期待されるこの施設が、どのような形で完成し、地域・環境に貢献するのか、是非ともご期待ください

最後になりましたが、忙しい中見学の機会を作っていただいた(株)藤巻建設、(株)東テクの皆様、どうもありがとうございました!

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