2013.12.11 [ ろもうマン ]
ろもうマンのくねくね日記 その34
ろもうマンのくねくね日記 その34
「哀愁のヨーロッパ、ロモウマン・イン・オーストリア⑤ の巻」
「ハロウ・・・ ソコノケソコノケ トレーラーガトオル・・・」
あ、ヤネガーターさん!ボクが説明するからいいよ。廊下でコーヒーでも飲んでてね。
路網のお話、続きだよ!
前回のブログのアップの後、こんな質問が届いたよ。
「写真では林道の路面が随分白っぽいけど、舗装でもされているんですか?」
ってね・・・
オーストリアの林道の路面には、砂利が敷かれていたよ。
って、日本でも同じだね。
でも、何が違うって、砂利の質だね。オーストリアの敷砂利って、ほとんど石灰岩からできているんだ。だから白っぽくなるんだね。
で、この石灰岩の砂利が、路面の安定に効いているようだ。
上の写真は、後述する一般車の通行が可能な林道だけど、通行量が多いせいか、メンテナンスがよくされている(かなりの量が投入されていそう・・・)せいか、よく転圧もされて、路面はカチンコチンだったよ。
まるでコンクリート舗装をしたかのような路面だね。石灰質だからあたりまえといえばあたりまえなんだけどね・・・
次は法面緑化だよ。
上の写真にように、林道の切土法面はしっかりと緑化されているね。
ほとんどが、周辺に生育しているトウヒやハンノキなどの樹木のようだったけど、よーく見ると、牧草が混ざっていた。当初は牧草を吹き付けたのかな・・・日本の場合、切土法面に牧草類を吹き付けたり張り付けたりすると、なかなか樹木類が自然に侵入してこないケースが多いんだけど、種子の量かなにか工夫があるのかなあ・・・
ちなみに、切土や盛土の勾配は、一見したところ日本のそれとあまり変わらないようだったね。研修の講義の中では、切土や盛土の勾配は、およその目安は決められているけど、現場に応じて、工事の設計者や施工者が判断している、という話だったね。法面が比較的安定していて、緑化がしっかりできているのは、その辺にも理由があるのかもね。
上の写真は、林道の分岐点だけど、このように切土の高さが高いと、割と不安定な法面になるね。やはり切土の高さを抑えることが重要、というのは日本も同じだね。
切土の高さを抑えるには、なるべく地山に沿った線形にする必要があるけど、オーストリアの林道は、上の写真のように、くねくね感がハンパないね・・・
林道のおよその線形は測量して決定するけど、詳細なカーブを描くのは、現場で施工する重機のオペレーターの判断らしい。日本では、しっかりとカーブの測量設計をするんだけどね・・・
地山になるべく沿った、くねくね感のある林道にするには、そのように重機のオペレーターの判断にある程度ゆだねるということも必要なのかもね。
ただし、木材を積んだトラックが安全に通行できることが何より重要なのは言うまでもない。重機のオペレーターが充分な訓練を受けていることも必要なんだろうけど、オーストリアの場合は、林道の計画から施工時の監督に至るまで専門の資格を持った技術者が行う(「ろもうマンのくねくね日記その33」参照)ということも、安全性の担保に役に立っているんだろうなあ。
さて、前回、オーストリアの林道は私道のようなもので、一般車の通行はゲートで規制しているという話をしたけど、例外もあるのだ。
上の写真も林道なのだ。ただし「公共林道」(研修時での和訳)といって、集落などのアクセス道になるようなものは、行政により整備されて一般車も通行できるのだ。
規格的に一般的な林道よりはやや広めだけど、ほとんど林道と同じだったよ。
一番違うのは、さっきも触れた、路面の砕石の量かな。
さあ、今回もまじめにやりすぎて疲れたからここまで。
いよいよ、オーストリア編も佳境に入ってきたかな。
いいかげん、オーストリアでひっぱり過ぎだろ、ろもうマン、的な空気が世の中に蔓延してきたしね。まだまだ、路網で語りたいことはたくさんあるしね・・・
ところでアニキ!
アニキといえばソーセージだけど、ウインナーとフランクフルトの違いって、直径20ミリ未満がウインナーで、直径20ミリ以上がフランクフルトだって、ホント?
「・・・自分で調べろよ!」
アニキ、復活だね・・・!
またね・・・
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