信州森林づくり応援ネットワーク

あなたにちょうどいい森林との付き合い方を探す場所、それが「信州・森林づくり応援ネットワーク」です。楽しみ方を発見すれば、森林との距離はグッと縮まりますよ。信州には、森や山などの自然に魅了されている多くの人がいます。そんな人々が、きっかけのほしいあなた、つながりを求めているあなた、スキルアップしてみたいあなたをご案内します。信州の木を使った取組の話題もありますよ。

市町村の林政を支える地域林政アドバイザー

長野県林業総合センター 指導部です。

この4月から始まった森林経営管理制度により、森林・林業に関わる市町村の役割がとても重要になりました。そこで、市町村の森林・林業行政を支える人材が必要となり、国では平成29年度から県や市町村に「地域林政アドバイザー」を登用できる制度が運用されています。この「地域林政アドバイザー」を育成するための講座を、当センターでは「森林・林業セミナー」の一部に組み込んで、昨年度から実施しています。

今年度の研修は、10月15~18日の4日間に行い、森林・林業セミナーの受講生と、地域林政アドバイザーとして活動を希望している市町村の臨時職員の方30名が参加しました。
研修では、市町村の林務行政を行う上で必要な知識を得る座学が中心でしたが、森林・林業の現状を理解するための実習も行いました。

実習ではまず、当センター構内のスギ林に出向き、森林を調査し、手入れが必要な森林であるかどうかを判断するまでの手法を学びました。

さらに、伐採されたアカマツの丸太を測定し、どの程度の価値があるのかの評価も実施してもらいました。
こうした実技を通じて、林業の厳しさや難しさを感じた受講生も多く、実際にこれからどのように森林を管理していけば良いのかを考えてもらえたようです。

研修の最終日には、岐阜県郡上市で地域林政アドバイザーとして活躍されている小森胤樹さんをお招きし、「市町村の森林監理の担い手は誰なのか、誰がやるのか」と題し、講演をいただきました。

講演では、ご自身の経験を踏まえながら、社会全体に視野を広げて林業を意識することの重要性や、せっかく戴いている森林環境譲与税を有効に使う工夫などを紹介されていました。
非常に熱意のこもった講演に「理想であるが自分には困難」と足を止めてしまいたくなる方もいましたが、「自分たちが生き残るためには重要」「いろいろなことを考えて動かなければいけない」と前向きになった方も多く、受講生には大きな刺激になったようです。
小森さんの講演については、県内の林業普及指導員や市町村職員などにも声掛けをさせていただき、すでに各地で活躍されている地域林政アドバイザーの方にも参加いただけました。

今回の研修を受けられた皆さんが、県内各地で「地域林政アドバイザー」として活躍していただくことを祈念するとともに、皆さんの活躍で、市町村の森林がより良いものに変わっていけば良いなと思っています。

<本件に関するお問い合わせ先>
林業総合センター指導部
TEL:0263-52-0600
FAX:0263-51-1311
メール:ringyosogo@pref.nagano.lg.jp

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