2018.11.08 [ 林業総合センター ]
地域林政アドバイザーの育成もすすめています
長野県林業総合センター 指導部です。
平成31年度から森林経営管理制度がスタートすることになり、森林・林業に関わる市町村の役割がとても重要になってきています。
このため、市町村が森林・林業に関する知識や経験を有する方を雇用して、市町村の森林・林業行政の体制支援を図る「地域林政アドバイザー制度」が平成29年度から始まり、県内の市町村でも活用するところが増えてきました。
県土の約8割が森林となっている長野県ですが、林業に携わる人はさほど多くなく、地域の森林や林業に関する知識や経験を活かして、市町村行政の支援をはかることができる人材となるとなかなか見つからないのが実態です。
林野庁では、専門の研修を行っていますが、全国各地の要望に応えることが難しいため、今年度から「林野庁が実施する研修に準ずると認める研修」を行えば、「地域林政アドバイザー」として活動できることになりました。
本県では、当所で実施している「森林・林業セミナー」の一部教科が、この研修に準ずるものとなり、10月23日から26日までの4日間にわたって地域林政研修が行われました。
この研修には、森林・林業セミナーの受講生のほか、地域林政アドバイザーとして活動を希望している市町村の臨時職員の方についても受講していただき、地域林政アドバイザーが理解しておくことが求められる森林計画制度や、森林の法令、森林整備の実務など、市町村役場で必要となる基礎的な知識を学びました。
単に研修を受けるとはいっても受け身の研修では身につかないことも多いことから、研修の一部では、受講生同士が相談しあいながら地域の課題解決に向けて議論をする時間を設け、森林所有者や林業事業体から相談を受けられるアドバイザーとしての役割を認識してもらう時間も設けました。
とはいえ、机の上の議論だけでは、なかなかわからないということも多いので、野外に出て実際に樹木を測る測樹を行いながら、森林整備の意義や必要性、市町村として現地で指導する際のポイントなどを山の中でお話ししながら、短い時間ではあったものの、地域林政アドバイザーとして活動できるための基本的な事項を学んでいただきました。
このようにして4日間集中的に学んでいただき、全講座を修了された方に、修了証を渡し、研修は無事終了しました。
今回の研修を受けられた皆さんが、県内各地で「地域林政アドバイザー」として活躍していただくことを祈念するとともに、皆さんの活躍で、市町村の森林がより良いものに変わっていけば良いなと思っています。
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