2016.02.18 [ 林業総合センター ]
吹けば飛ぶような小さなタネが
林業総合センターです。
ある日、育林部の部屋を訪れたら、拡大鏡を見ながら細かい作業を行っている職員がいました。
何をしているのかと覗き込んでみると、そこに見えたのがアカマツのタネ。
タネの数を数えているところでした。
なぜ、このような作業をしているのかと言えば、苗木として山に植える苗の元となる、種子の発芽率を調べているからです。
樹木の種子といえば、「ドングリ」が思いつくかも知れませんが、
長野県で一番多く植えている、ヒノキの種子を見てみると、
この大きさ。
シャープペンシルの芯が0.5mmですので、いかに小さなものかはわかると思います。
調査している研究員に話を聞くと、アカマツの種子は一粒で0.01g程度の重さがあるので、比較的大きいけれど、ヒノキはその1/3位の重さとのこと。
こんな小さなタネでもちゃんと発芽してくるのか心配になり、発芽試験の様子を見学させて貰いました。この発芽試験は、長野県が管理している採種園で採種した種子の品質を確認するために行っています。
発芽試験では、100粒ずつの種子をシャーレに並べて、種子が発芽するために必要な環境条件を設定した試験器で行っています。
今回は、発芽試験を行っている途中で、どのように発芽してくるのかを見せていただきました。
まずは、大きな種子だというアカマツ
もやしのようにシャーレの中で根っこが伸び、元気良く育っていることがわかります。
アカマツは、80~90%程度の発芽率があるとのことで、ちゃんと数えてはいませんが、このシャーレでは、それ以上の発芽率に感じました。
一方のヒノキは?と言うと、
こちらも、たくさんの出ているのがわかります。
ヒノキの発芽率は、アカマツに比べると低いため、30%程度が一般的とのことですが、このシャーレも順調に発芽していました。
とはいえ、発芽したばかりのヒノキとはいっても、せいぜい1cmという小ささ。
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