今回は、松本市の「住まい工房」(http://www.sumaikobo.com/)さんが建てた木の家を訪ねました。
こちらのお宅は、ご主人が林業を営んでいるというだけあって、これでもか!というくらい(笑)ふんだんに県産材が使われた、ちょっとだけ特別な木の家です。
アカマツ、カラマツ、サワラ、スギ、ヒノキ、イチイ、クリ、ケヤキ、ヤナギ、アカシヤ…こんなにたくさんの木を使っているそうです。
大きな木もたくさん使用され、迫力のあるお住まいです。
そんなお宅の居心地の良いリビングで、実際にお住まいになっての感想や、同行していただいた住まい工房さんから色々なお話を聞きました。
さて。突然ですが…クイズです(笑)
家を建てる時に使う柱。その柱に使われる木は植えられて何年くらいの木が使われると思いますか?
もちろん、成長の早い種類の木であれば早く木材として使用できるので一概には言えないのですが…一般的なものの場合として考えてください。
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答えは・・・約50〜60年だそうです。
これは、一番よく使われる4寸(1寸は約3.03センチ)柱に使う木のことだそうです。
そして、50年かけて育った木で建てた家は50年もつと言われます。
つまり…
木を伐って家を建てたら植林し、その木が50年経って育ったら家を建て直す。
そしてまた植林する。
このサイクルを生みだすことが、本当の意味で自然との共存なのだそうです。
さて。
もう一問!(笑)
木を育てるために必要な山の土。
これは10年で何センチ増えるでしょうか?
土が増えるというのは、落ち葉が堆積して微生物が分解して土になる…という意味です。
そんな自然の力で増えていくはずの栄養分豊富な土。
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答えは、10年で1センチだそうです。
たったの1センチですよ!!おどろきのロースピード(^_^;)
いいえ、自然の流れとはそれほど緩やかだということですよね。
こんなに自然のスピードがゆっくりなのに、今の日本の住宅は50〜60年もたないそうです。
木が十分育ってから、また伐採して家を建てるなら、ちょうどよいローテーションですが、家を作る方のスピードは、木が育つのを待たないから木が足りないのですね。
また、間伐という作業をせずにきた山の木々は大きく育たないため外国産のものよりはるかに育つスピードも遅いそうです。
だから、今の日本の住宅は、実に80%を輸入材で建てているそうです。
森の豊かな日本なのに、それも驚きました。
また、輸入材の価格が安いということも理由の一つだそうです。
では、輸入材を使うことのデメリットは何でしょうか?
次回は、輸入材と国産材のメリットやデメリットをレポートしたいと思います。
つづく
・信州の木の家 住宅見学会
・松本市 すまい工房
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