2025.11.12 [ 松本農業農村支援センター ]
大麦?それとも小麦?~種編~
暦では立冬も過ぎ、北アルプスが雪化粧し、これから本格的な冬の足音が聞こえてくるそんな時期になりましたね。今回は松本農業農村支援センターのてぃー(T)からお届けします。
突然ですが、今まさに絶賛麦の種まきの最盛期なのです!
へ?麦?と思った方実は…松本地域は米だけでなく麦も県内ではトップレベルなのです!
作付け面積では、大麦で県の52%(355ha)小麦では55%(1260ha)と県内の麦の約半分は松本地域で作られています。そのため産地であるこの松本では「麦の奨励品種決定ほ」を行っています。今年度試験するのは、比較や参考品種も含めて11品種を種まきします。今回のサムネイルは、奨励品種決定ほの肥料まきの様子です。
●奨励品種とは?
奨励品種とは、各都道府県がその都道府県に普及すべき優良な品種として決定した品種のことです。
●「奨励品種決定ほ」の調査
奨励品種や新品種が長野県の多様な地形・標高と年々変化する気候に適合するかどうか、また、現在の品種と比較して優れた特性(収量性・病害虫抵抗性・品質等)を示すのかどうかを判断するため、実際に県下各地で栽培試験を行い調査しています。
★大麦と小麦の違い
過去に畑の様子から大麦と小麦の違いを紹介している投稿がありましたが、種を見比べると明らかに違いますのでちょっとだけご紹介。
さて大麦小麦どちらでしょうか?

正解は…
左が大麦、右が小麦です。

大麦と小麦の種の大きさはほぼ変わりません!大麦のが大きくなりそうなのに…

見た目は外皮という皮がついているのが大麦、無いのが小麦になります。(厳密には小麦は殻と実がくっついています。)
穂や畑での見分け方はこちらをチェック!https://blog.nagano-ken.jp/matsuchi/recommend/viewspots/51302.html
大麦は一緒にご飯と炊く「ホワイトファイバー」(もち麦)や麦茶として加工される「シュンライ」などの品種があります。
小麦では、含まれるタンパク質の量が品種ごとに違い、多いものほど強力粉(パン用向け)として利用されています。
麦農家さんのほとんどが米もやっているので、米の収穫が終わったら次は麦とまだまだ休めません。ぜひ長野県産の大麦や小麦が使われた商品を見つけた時には、寒くなるこの時期から農家さんが種まきをして6月の収穫まで大切に育てているんだなと思い出していただけたら幸いです。
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