2020.03.09 [ 農地整備課 ]
「世界かんがい施設遺産「拾ケ堰」と中信平の農業水利施設を巡る現地見学会」~後編~
こんにちは。農地整備課のHです。
令和2年2月20日に参加した「世界かんがい施設遺産「拾ケ堰」と中信平の農業水利施設を巡る現地見学会」後編です!
前編はこちら
拾ケ堰を巡り、安曇野りんご帯刀農園を見学してランチタイムを終え、午後のスタートは、「中信平小水力発電所」です。
ここでは、中信平土地改良区連合の丸山事務局長に農業用水の有効活用のお話をしていただきました。
梓川頭首工から取水した水を利用して落差で発電する環境に優しい水力発電所です。
大きな音を立てて回る発電機にみなさん興味津々です。
もちろん建物は防音になっています。
この施設で作られる電気の売電価格は年間約1億円とのこと。ここで作られた電気が中信平の農業に役立てられていることを学び次の旧赤松頭首工と梓川頭首工へ移動しました。
引き続き、中信平土地改良区連合の丸山事務局長が、梓川頭首工の松本平における役割などを説明してくださいました。
丸山事務局長のお話では・・・
「中信平地区の水田では主に梓川の水が利用されてきましたが、梓川の流量は年間の変動が大きく、その他の河川も流量が乏しいため水の供給が常に不安定でした。一方、この地区の畑作地帯には水源となる川やため池等の施設がないため、干ばつの常襲地帯となっていました。 そこで昭和に入ると、中信平地区では、国営事業により梓川頭首工や幹線水路が造成されました。また関連事業により農業基盤の整備も行われ、農業用水の安定した供給により農業経営の安定が図られてきました。その結果、現在では、県下有数の農業地帯へと発展し、また、農業用水は防火用水や生活用水などでも利用され、多面的機能を発揮する地域の大切な資源となっています。」とのこと。
写真からもお分かりいただけると思いますが、とても大きな頭首工です。丸山事務局長の説明とも相まって、梓川頭首工が担う役割の重さを実感しました。
梓川頭首工を後に、山形村へ向かいました。
次の見学場所は、畑地帯の排水路工事を行う、大池原東原地区です。
農地整備課のダンディK担当係長から、長いもとすいか栽培が盛んな山形村ですが、雨が降ると未舗装の農道を流れる排水が農地に流れ込み営農に支障が生じているため、それを解消するための事業を行っているとの説明がありました。
山形村はとても細かな砂の粒子を含む火山灰土で石が少なくとても柔らかいことから長いも栽培に適しているそうです。私の大好きな、山かけはこの事業のおかげでおいしくいただけるのだなと思いました。
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