来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

来て!観て!松本『彩』発見

歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

三郷スカイライン ~上高地への幻の道~

実はこの三郷スカイライン、旧三郷村が中心となり、上高地に入る第二のルートとして昭和30~40年代に整備された観光道路でした。
確かに地図上で三郷スカイラインから西にまっすぐ線を伸ばしていくと上高地に行き当たります。
上高地に行かれたことのある方はご存じかと思いますが、上高地に車で入れるルートは今も昔も釜トンネルしかありません。
もしこの道路が完成していたら、上高地のアクセス状況は現在とは全く異なるものになっていたことでしょう。

(三郷村誌 第三巻 歴史編 下)

しかし、安曇野と上高地を42kmの道路でつなぐというこの壮大な計画は、自然保護意識の高まりの中、国有林の開発許可が下りず、さらに財政的な問題もあり、泣く泣く中止となりました。
あとに残されたのは、工事の最初のステップとして完成した8kmの道路。これが現在の三郷スカイラインなのでした。
なお、当時はこの区間に観光客向けの路線バスを走らせたり、マラソン大会を開催したりしたこともあったようです。


再び現代のスカイラインに戻りましょう。この道はとにかくカーブが多いです。
車酔いに弱い人が来たら大変なことになると思います。

(わずか8kmの区間に42ものカーブがあります)

車を見て蜘蛛の子を散らすように逃げていくサルの群れや、慌てて道路を横切る立派な牡鹿に心の中で謝りながらどんどん登っていくと…
少しずつ視界が開けていき、やがて展望台が見えてきました。

三郷スカイラインはこの展望台の少し先で途切れています。ちなみに展望台の付近には登山客向けの駐車場やトイレもあります。
ここからの眺めはというと…

眼下に望む安曇平。ここまでくるとスカイラインの名に恥じない素晴らしい眺望を楽しむことができます。
もしこの道が完成し上高地まで続いていたら、恐らく釜トンネルのようにいずれマイカー規制がされ、この景色を気軽に楽しむこともできなくなっていたことでしょう。

交通量は少ないですが、道幅が狭い部分や見通しが悪いカーブも多い三郷スカイライン。
訪れる際は安全運転でどうぞ。

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