「森林資源の循環」という言葉を聞いたことがありますか?
じつは、長野県の人工林(人の手で管理が必要な森林)は60年以上前に植えられた樹木がほとんどで、若い樹木が少ない超高齢化になっているんです。
樹木は成長する間にCO2を吸収しますが、若い木の方がCO2の吸収量が多いため、このままだと樹木がCO2を吸収する量がどんどん少なくなってしまいます。また、今ある人工林の樹木を伐って使っていくと、将来的に使える樹木も少なくなってしまいます。∑(O_O;)ショック!!
このため、森林の樹木を「伐って」「使って」「植えて」「育てる」森林資源の循環を進めていくことが大切です。
こうした森林資源の循環を進めるため、5月31日(土)に塩尻市の奈良井区所有森林で楢川地域森林委員会と竹中工務店が主催の「植樹祭」が開催されました。
天気予報では、前日までは雨の予報でしたが、植樹祭の間は時折日が差す天候となり、暑くもなく寒くもない絶好の植樹日和となりました。 ٩(。˃ ᵕ ˂ )وイェーィ
当日は、地域住民や楢川小中学校の皆さん、林業・木材関係者、建築主、設計者、周辺自治体など約120名が参加し、約0.5haの森林にカラマツのコンテナ苗を約1,500本植栽しました。

約1,500本のカラマツコンテナ苗を植栽

コンテナ苗はこんな形
初めて植栽を体験する参加者も、慣れない傾斜地で鍬を使って一本一本丁寧に植栽をしていました。

一本ずつ丁寧に植栽しました。

どこに植えられているかわかりますか?
この地域のカラマツは木材として十分使えるくらいに成長していましたが、これまで余り活用されてきませんでした。しかし、塩尻市と地域連携協定を締結している竹中工務店で、この地域のカラマツを都市における中高層木造建築の構造部材「燃エンウッド🄬」の主原料として活用する取組が始まりました。また、さらに、旧楢川中学校跡地では、新たに合板工場の建設が進められており、地域のカラマツの活用が始まっています。
成長したカラマツを様々な材料として活用するために伐った後に、しっかり植栽をして育てていく森林資源の循環の取組を、林業や木材関係者だけでなく、地域住民や、普段森林や林業に直接的な関わりのない皆さんと一緒に進めていくことで、多くの人が森林に関心を寄せるきっかけになればと思います。
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