来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

来て!観て!松本『彩』発見

歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

Not going outではもったいない~黄金色に輝く上高地編

偉大な自然を楽しみたい皆さん、こんにちは。商工観光課の山担当()です。

長野県登山安全条例を定めている長野県の地域振興局観光担当職員にとって、「登山口看板の冬支度」がすっかり商工観光課の秋の風物詩となった感があります。つまり定例業務ですが。今秋も、槍ヶ岳・穂高連峰、乗鞍岳、アルプス銀座など、「アルピニストの聖地」への登山口で作業をしていますが、指定登山口が多くある上高地を11月1日に訪れました。上高地については、公式サイトが素晴らしいので、ぜひご覧ください。

この時期だけ!黄金色に輝く上高地

上高地で最高の贅沢を

1年前もこのブログで紹介しましたが、紅葉シーズンが終わったこの季節、上高地は「穴場スポット」になります。観光客や登山客が減り、賑わいもひと段落。人気もまばらになった公園内を散策すると、梓川のせせらぎや野鳥の鳴き声が特別によく聴こえます。去年は瞑想する外国人や徳沢キャンプ場でのんびり寝転ぶ登山客を見かけましたが、このような時間の使い方は、最高の贅沢ではないしょうか。

穂高連峰の冠雪、カラマツ林の黄葉と梓川の清澄な緑。「私の山は穂高だけである。ただ穂高だけである。(井上靖)」

岳沢から流れる水と原生林からできる岳沢湿原。水が澄んでいるので、魚がゆらゆら泳ぐ様子まで見通せます。

さらにこの時期の上高地を印象付けるのは、黄葉するカラマツ林です。まるで日の名残りを惜しむように、上高地全体が黄金色に輝きます。穂高連峰の冠雪、梓川の清澄な緑と相まって、上高地のフィナーレを彩ります。麓をじゅうたんのように金色に染める焼岳は、活火山なので注意は必要ですが、中の湯温泉や坂巻温泉など、温泉の恵みも与えてくれます。

バスターミナル~河童橋の遊歩道。直立するカラマツの木漏れ日を感じながら散策ができます。

焼岳も黄葉に囲まれます。活火山であり注意は必要ですが、温泉などの恵みも与えてくれます。

観光地の人々に触れる

また、観光地を訪れたなら、その場所の人々とぜひとも言葉を交わしてみてください。歴史、風土、見どころの案内だけでなく、時にはその場所でのルールやマナーも教えてくれるかもしれません。この日は、上高地の玄関とも言えるインフォメーションセンターに立寄らせていただきました。カウンターでは、所長の加藤銀次郎さん自ら、外国人旅行者に流暢な英語で案内されていました。

外国のお客様が軽装で、焼岳、槍ヶ岳に登りたいと。特にこの季節、標高が高くなると登山道には雪もあり、それにふさわしい装備が必要になるけど、彼らにはその情報がない。”Japan Alps”で統一的に、かつ多言語で、情報発信していかないといけないよね。

観光客だけでなく、私たち行政職員に対しても勉強になるお言葉をかけていただいています。

流暢な英語で外国人観光客を案内する所長の加藤さん。「中学英語だよ」とご本人は謙遜します。

サルとの遭遇

10月24日以降、冬季通行止めとなっていることもあり、焼岳上高地側登山道の登山口では野生サルの群れがのんびりと毛づくろいしていました。冷や汗ものでした。山岳遭難への注意だけでなく、野生動物への注意も必要ですね。

Not going outではもったいない

SNSが普及した現代では、世界的傾向として、自然豊かな地方へ観光に訪れる人が減っている、という論説を読んだことがあります。そのような場所を訪れても、雨が降ってしまうと「インスタ映え」しなくなってしまうリスクがあるため、というのが大きな理由なのだそうです。でも、こんな言葉もあります。

There is no such thing as the wrong weather, just the wrong clothing.

偉大な自然に相対してみなければ、その場所でしか見られない景色にも出会うことはありません。あなたの心には何が映えるでしょうか。

ぜひ、来年は、上高地を訪れてください。

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