農地整備課のT,Sです。
2月中旬のある日、来年度県職員の採用試験を受けたいという大学生3名に私たち農地整備課で実施している事業と仕事ぶりを見てもらいました。
まずは庁内で、松本地域の農業について概要を説明し、その後現場へ出かけました。
当日見てもらった現地は以下のとおりです。
1か所目 梓川頭首工
松本平一円の農業用水の源となっている「梓川頭首工」は平成17年度からの国営事業で改築され、ここで取水された水が遠く北は安曇野市・天満沢、南は塩尻市・桔梗ケ原までの広大な農地を潤していることを説明しました。
学生さんに「この頭首工の設計金額はいくら?」と質問しましたら、「2億円位・・・」、正解は「100億円だよ~!」と言いましたら大層驚いていました。
2か所目 小水力発電所
先ほどの梓川頭首工からの農業用水を活用した「小水力発電所」です。
ここでは農業用水路の落差を利用して発電し、年間約1億円を稼いで?、農業用水路の維持管理費にあてています。
農地整備事業で発電?と不思議な感じをもたれたようですが、管内には発電可能な農業用水路がたくさんあることをお話しました。
3か所目 烏川地区ほ場整備事業
県下唯一となる大型ほ場整備事業の工事現場を見学しました。
担当者から、大型の重機があちこちで動いている現場で、広大な面積で短期間に正確な工事を実施する苦労などを説明しました。
4か所目 太陽光発電所
朝日村にある、農業用貯水池に屋根をかけて太陽電池パネルを設置した発電所です。
ここでも、農地整備事業で発電?なのと不思議そうでしたが、農地整備事業では農業用施設を利用した再生可能エネルギー事業に積極的に取り組んでいます。
この発電所からの年間約700万円の売り上げは、畑にスプリンクラーで水をかけるポンプの電気代の一部になって、農家の負担を軽くしていると説明しました。
「農地整備事業って何でもできるのですね~」との感想に、「農地整備事業でできないのは学校と病院だけ、ホテルは作れないけれど簡易宿泊施設は作れるよ~。県に就職すれば何でもやれ(担当し)ますよ。」とお答えしておきました。
5か所目 広域農道の舗装改良と橋梁補強
塩尻市にある「広域農道・松塩線」は完成後25年が経過し、舗装や橋がだいぶ痛んできました。更に交通量が増えたり、大型トラックが多くなったりして、道路や橋を丈夫にする必要が出てきました。
そこで、舗装面の強度を上げるやり方や、橋のコンクリートのひび割れをキレイに埋めて更に補強した現場を見てもらいました。
農業農村事業も今までの「造る」事業から「補修や補強」事業が増えてきました。常に最新の技術情報を取り入れ、その場所に一番あった工法を選択するという話に興味深げでした。
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