長野県の南端に位置する阿南町（あなんちょう）では、昔から伝わる民俗芸能や祭りが今も大切に受け継がれています。
来年1月13日（木）～1月15日（土）、阿南町新野（にいの）の「伊豆神社」で、冬の祭りの一つ「新野の雪祭り」が開催されます。
このお祭り、「雪」を「稲穂」に見立てて「大雪」すなわち「豊作」を祈願するもので、国の重要無形民俗文化財に指定されているんですよ。

「茂登喜（もどき）」の舞

「新野の雪祭り」は、その始まりは鎌倉時代とも室町時代とも言われ、地域の人々が何百年も守り続けてきた古いお祭りです。能や狂言などの伝統芸能の原点とも言われる、田楽、神楽、猿楽などが、夜を徹して次々と繰り広げられます。
かつて国文学者で歌人の「折口信夫（おりぐちしのぶ）」が「日本の芸能を学ぶものは、一度見る必要のある祭り」と全国に紹介したほどの貴重なお祭りなんですよ。

「競馬（きょうまん）」の舞

一番の見どころは、15日午前1時頃から行われる祭事。大松明に火が灯され、見物人たちの「ランジョウ、ランジョウ」のかけ声とともに「幸法（さいほう）」｢茂登喜（もどき）｣「競馬（きょうまん）」などの神々が登場し、多彩な舞を繰り広げます。夜が明けても延々と続く神々の舞の中で、人々は五穀豊穣、子孫繁栄を祈ります。

「寒い！煙い！眠い！」祭りと言われる「新野の雪祭り」を一度ご覧になってみませんか。

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