2025.01.14 [ その他 ]
木曽路を歩く⑧(宮ノ越宿と木曽義仲ゆかりの地)
総務管理・環境課のとうふです。
今回は宮ノ越宿、そして木曽義仲ゆかりのお寺などを巡ります。
まずは中山道36番目(江戸起点)の宿場、宮ノ越宿です。
宿場の全体風景です。現在ではほぼ住宅街となっています。
ただ、その中でも当時の面影を残す2軒の建物を見ることができます。
① 宮ノ越宿本陣
明治時代に大火を受けたものの、大名などが泊まる「客殿」部分が焼けずに残り、現存しています。
現地の解説板いわく、「木曽十一宿中で唯一現存」する本陣とのことです。
建物内も見学できます。見学無料、受付も特になく、文化財ながら非常にオープンです。
写真右の「上段の間」は大名や高貴な方用の部屋であり、明治天皇が休まれた部屋でもあるようです。
他の部屋と比べても部屋のつくりや装飾に格式の高さを感じます。
② 田中邸
江戸時代に旅籠(≒旅館)であった田中さんのお宅だそうです。
こちらは明治時代の大火で消失したものの、大火時に持ち出した建具類と隣村から運んだ部材を用いて再建されたそうです。
今ではお宅ではなく休憩所などとして使用されており、こちらも無料で見学ができます。
私が訪れた際には地域の方の集まりがあったようで、見学できるスペースは広くなかったですが、
味のある古民家をゆっくりと眺めることができました。
さて、ここからは宿場を少し離れます。
こちらは宮ノ越宿のすぐ近くに建つ「義仲館」にある、木曽義仲と巴御前の像です。
この地域は木曽義仲旗揚げの地とされているなど、木曽義仲ゆかりの地となっています。
「義仲館」では、様々なアーティストによる木曽義仲や巴御前の人生をテーマにした作品が展示されています。
いわゆる歴史博物館とは異なり、「史料から学ぶ」のではなく「作品を感性で味わう」ことで歴史に触れる、新しいタイプの資料館だと感じました。
またこちらは、義仲館のほぼ隣に位置する木曽義仲一族の菩提寺、徳音寺です。
境内には木曽義仲の霊廟や、義仲とその家族・側近の墓があります。
この時代の人物のお墓はいろいろなところにありますが、この地でも義仲一族を大切に思い、
その霊を慰めていたのでしょう。
いかがでしたでしょうか。
宮ノ越宿は現存する建物こそ少ないものの、いずれも内部を見学できる点で見どころが十分にある宿場でした。
木曽義仲関連の名所旧跡は中山道を外れた場所にいくつも存在するため、今回歩いて回ることはできませんでしたが、機会を改めて訪れてみたいと思います。
皆さんも、平安末期と江戸の空気を同時に味わえる宮ノ越とその周辺に足を運んでみてはいかがでしょうか。
次回は、宮ノ越宿から福島宿へ歩きます。木曽町の中心街「木曽福島」はもう眼の前です。
乞うご期待ください!
〈歩行記録コーナー〉
前回(第7回)と今回を合わせた歩行記録です。
実際の距離よりは長めに出ていますが、10kmと少し、所要時間は3時間程度でした。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
木曽地域振興局 総務管理・環境課
TEL:0264-25-2211
FAX:0264-23-2583