木曽地域振興局林務課のMです。
木曽地域の町村では、近年防災拠点機能の強化や住民サービスの向上のために、役場庁舎の新築が進んでいます。これらの新庁舎は、木曽の木材をうまく活用した木造公共施設になっています。
このうち、今回は木曽町役場本庁舎と上松町役場庁舎が、木材利用推進中央協議会主催の「令和3年度木材利用優良施設コンクール」で表彰されることになりましたのでご紹介します。
このコンクールは、木材利用の一層の推進を図るために木材を利用した特色のある施設等を表彰しており、木曽町本庁舎は「林野庁長官賞」を受賞されます。
木材利用推進中央協議会HP:
http://www.jcatu.jp/commendation/13_list_detail.html?211020
木曽町本庁舎は、「木曽産材を使う」、「木曽で製材する」、「木曽町の職人が建てる」、「木曽の建築技術を使う」を主なコンセプトとして、平屋の大規模木造施設では類をみない、ヒノキ、カラマツ、サワラ等の無垢材を活用した在来軸組工法で建てられました。
使用された木材は、木曽産の木材838.2m³で、柱等の構造材の40%が町有林で伐採したヒノキなどで賄われたことも大きな特徴です。
構造材に使われた針葉樹の他に、ベンチや机、カウンター等には、ケヤキ、クリ、カツラなどの広葉樹が、それぞれの特性を活かして使用されています。
施設の建設は、森林組合等の伐採業者、木曽官材市売協同組合、木曽木材工業協同組合、木曽町木材住宅推進協議会等、木曽地域の木造建築関係者と町が一体となって進められました。
外観の特徴である大きく張り出した屋根を梁で支える構造は、中山道の伝統様式である「出梁造り(だしばりづくり)」を発展させた新しい木造様式と「本棟造り」で、強靭な構造であることから、「100年先の未来にも残る木曽の象徴」となる木造建築となりました。
この新しい構造で大きく張り出した屋根は、災害等の避難時に雨風を避けるために役立ちます。
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