い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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半夏生の頃 【井月さんのこころ121】

井月さんのこころ シリーズ その121

 今週の一枚は、「半夏生(半化粧)」です。後ほど登場します。

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 一年の半分が過ぎました。7月1日(水)閏秒の挿入がありました。昭和47(1972)年7月1日の初回から数えて26回目、大きなトラブルは無かったようです。

 先週(前回その120)の宿題「地球の自転周期」の答えあわせです。

 一日の長さは、24時間ですが、地球の自転周期は、約23時間56分4秒です。

 自転周期と一日になぜ4分近い差があるのかというと地球が一日に公転で進む分、4分間ほど余計に自転しないと同じ場所で太陽が真上に来ないからということです。

 地球が一回転するのが一日ということではなく、太陽が南中してから次に南中するまでが一日ということで、地球は、自転しながら一年かけて公転していますから、地球が366回自転すれば365日だと考えればよいわけです。365日÷366回が23時間56分4秒です。

 こうして地球は、北極と南極を結ぶ地軸を回転の軸として、23時間56分4秒で1回転していますが、この地球の自転の速度は、僅かずつですが遅くなっているのだそうです。前回に記したとおり、現在の時刻は原子時計を基準としているので、地球の自転速度の変化とは無関係に時を刻んでいきます。一方で、地球の自転速度が遅くなる効果が、長年のあいだに蓄積されていき、その差を調整するために閏秒があります。

 そもそも地球が誕生した約46億年前の自転周期は5時間程度、6億年前でも約22時間程度と考えられ、今よりもずっと早く自転していたのだそうです。地球の自転にブレーキをかけているのは、主として「潮汐(ちょうせき)作用」、特に月の影響です。月は1年に約3.8cmずつ遠ざかっていることは、遡回その77に記しました。地球の自転のエネルギーを、潮汐作用を通じて月が受けとっているため、月はしだいに遠ざかり、その結果、エネルギーを吸い取られた地球の自転が遅くなるという理屈だそうです。

 2014913日 露の音に 【井月さんのこころ77】 

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 6月30日(火)午後、上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会をいなっせで開催しました。上伊那地域における野生鳥獣による農林業被害額は、平成19年度をピーク(216,759千円、うち農業99,847千円、林業216,759千円)として2億円前後で推移してきておりましたが、ニホンジカの個体数調整が進み林業被害を中心に減少し、平成26年度は112,211千円(うち農業89,380千円、林業22,831千円)となっています。

 主要な加害獣であるニホンジカの捕獲頭数は、市町村や上伊那猟友会の尽力により、平成25年度9,574頭(個体数調整7,490頭、狩猟2,084頭)、26年度7,473頭+α(個体数調整4,976頭、狩猟2,497頭+α)、狩猟の県外・管外者分が県庁で集計中のため+αとして2百頭余り加えた7,700頭以上の捕獲頭数になるものと思われます。平成27年度のニホンジカの保護管理方針は、引き続き市町村分で6,170頭(メスジカ6割以上)捕獲とし、今年度は、これに県が県猟友会へ委託して入笠牧場周辺で捕獲する予定の1,200頭(上伊那分)など県分(全県で5,000頭)が追加されることになります。

 一方で、防除対策が難しいニホンザルの被害も一部の地域で深刻な状況にあり、平成27年度は、捕獲許可頭数を26年度の395頭から595頭へ引き上げることとしました。

 こうした直接的な対策である「捕獲」のほか、野生鳥獣が出没しにくい「生息環境」を創ることや、耕作地などを守る「防護柵」などにより地域全体で複合的な対策を実施し、野生鳥獣害の被害減少に向けた取組を進めることを確認していただきました。

 カモシカ

 さて、7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」、「青少年に有害な社会環境排除県民運動強化月間」及び「社会を明るくする運動強調月間」であり、1日(水)県下一斉に街頭啓発が実施されました。上伊那地方部では6つの高等学校と一つの中学校において、「信州あいさつ運動」も兼ねて、市町村・市町村教育委員会、青少年育成団体、保護司会、警察署などの皆さんと街頭啓発を行いました。

  カレンダーを見ると、二十四節気の夏至(6月22日)から小暑(7月7日)までの間に、半夏生(はんげしょう、7月2日)があります。太陽黄経によって一年を24等分したものが二十四節気ですが、昔の中国では更に各気を三等分して「七十二侯(しちじゅうにこう)」が定められ、その一つがこの半夏生とのこと。現行暦では、太陽黄経100度に達する日が半夏生として「雑節」の扱いでカレンダーに表示されています。

 植物にも半夏生(半化粧)と呼ばれているものがあり、ウィキぺディアで調べると「ドクダミ科の多年生落葉草本植物」としか出てきませんが、伊那谷(長野県)では、これとは別のマタタビが成る蔓のことを一般的に「半夏生(半化粧)」と呼んでいます。この時期、葉の半分が白くなって花が咲いたように見える蔓性の植物で、よく見ると白い花も咲いていて、受粉のためにこの時期だけ葉の半分の葉緑素が抜け落ちて、蜂などの昆虫を呼び寄せるのだそうです。

 梅雨時、緑豊かな木々に纏わり付く半夏生の白色が鮮やかです。稲も分けつが進んで青田に変わり、水面が少なくなりました。

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 開会中の国会会期が、9月27日まで95日間延長されました。通常国会としては、戦後最長の延長幅です。集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安全保障関連法案について、慎重審議や廃案などを求める意見書案を県内の半数を超える44の市町村議会が可決した(6月26日付け信濃毎日新聞)と報道されました。

 井月さんの夕立を詠んだ句に続きます。「ゆ・ゆ、ゆゆ、夕」の連句です………

   白さゆえ花燃ゆごとき半夏生  青巒

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