い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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上雪(かみゆき)続く頃【井月さんのこころ48】

井月さんのこころ シリーズ その48
 この週末も大雪警報が発令されていますが、先週8日(土)朝から、気象情報どおり、上伊那地方も雪降りになりました。南岸を進む急速に発達した低気圧(爆弾低気圧)に寒気が吹き込んで降る、典型的な「上雪(かみゆき)」です。
 上伊那地方を含む県内7地域に7日晩20時30分に発表された「大雪注意報」が、翌朝7時20分に「大雪警報」に切り替わりました。松本・諏訪・上伊那・木曽・下伊那の5地域に警報発令です。
 上伊那では7時50分から警戒一次配備体制を執りました。
 8日の朝は、外に出てみると、雪降りでしたが、数センチで掃くほどでした。しかし、「降は降は」次から次へと降り続き、家の周りの道路や庭の雪かきを一周して玄関に戻ってくると、もうまた掻くほど積もっており、一日中雪かき作業をしていました。




 

 10時37分には上田・佐久に、昼過ぎには長野・大北・乗鞍上高地にも警報発令。(警報解除は全県で8日の22時10分でした。)
 テレビの気象情報・雲のレーダー画像は、大雪を予報しており、首都圏にも大雪警報が出て、急速に積雪が増え、高速道や鉄路・空路にも影響が広がりました。
 
 そんな降り方の雪を井月さんも詠んでいます。

  雪の丈歯のたけ下駄の小道哉  井月

  畳みかけて降る雪消えぬ覚悟かな  井月

  風呂吹や降は降はと人通り  井月

 以下、後者の句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 風呂吹は、大根やカブを柔らかく茹で、練り味噌をつけて食べる。厚めに切った大根の濃い味をたたえた歯触りのよさ。とろりとした味噌のこくと風味、暖かくおいしい冬の食膳に似つかわしい。
 風呂吹を堪能している折から、外では「降は降は」と、威勢のよい雪に驚く声をあげて道を通る人。「降は降は」が効果を上げている。
(風呂吹・冬)

   写真:風呂吹大根



 

 8日(土)の降雪による上伊那地域の農業関係の被害は、水稲育苗や花卉栽培のためのパイプハウスの倒壊などが発生し、被害額は12日現在でおよそ1千6百万円(全県では3千4百万円余)の規模となっています。
 また、除雪作業中にトラクターの下敷きになる事故が3件発生し、伊那市で70代男性が死亡したほか、駒ヶ根市などで80代男性2名が重軽傷を負いました。
 被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。

 大雪の翌9日(日)に伊那文化会館で第8回信州農村歌舞伎祭が開催されました。
 長野県伊那文化会館の開館25周年記念事業の一環でもあります。
 開演に先立ち「伊那文とともに地域のがんばる団体応援賞」の表彰が行なわれ、今回は、信州農村歌舞伎祭に出演してきた8団体に山北館長さんから賞状が贈られました。
 伊那谷・木曽谷の地歌舞伎の伝統が受け継がれ、末永く保存・伝承されることを願うところです。



 受賞者は、大鹿歌舞伎保存会(大鹿村)、上若連(上松町)、下條歌舞伎保存会(下條村)、田立歌舞伎保存会(南木曽町)、中尾歌舞伎保存会(伊那市)、大鹿中学校歌舞伎(大鹿村)、下條歌舞伎保存会こども歌舞伎教室(下條村)、田立歌舞伎保存会こども歌舞伎(南木曽町)の8団体です。

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