信州森林づくり応援ネットワーク

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【信州「森に通う道」シリーズ】かつての街道、小川寺峠を越えて遠山谷に行ってきました

南信州地域振興局林務課のIと申します。
いきなりですが皆さん、伊那谷と遠山谷を結ぶ小川路峠をご存知ですか。
その昔、(と言っても昭和初期までの頃ですから、まだ100年は経っていませんが)現在の矢筈トンネル(三遠南信自動車道小川路峠道路)はもちろん、赤石林道や飯田線が開通する以前の頃、飯田の町と遠山谷を結ぶ重要な山道が小川路峠でした。この小川路峠は、遠州の秋葉神社に通じる秋葉街道の一部としても栄え、かつては一日に100頭の牛や馬が通行するほど賑わったそうです。
現在は、矢筈トンネルを通って車で気軽に行き来できますから、徒歩でしか越えられない小川路峠は廃れてしまっていますが、しかし、何と山道にもかかわらず、国道256号線としてgoogle mapなどの地図にしっかりと載っているんです。いつかはこの峠を走って越えて遠山谷に行ってみたいと思っていたところ、この5月の連休にそのチャンスに恵まれましたので、その様子をご報告したいと思います。
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今回の出発地である飯田市街地から、目指す小川路峠方面を望みます。伊那山地と呼ばれる、あの山並みを越えていきます。

飯田線の伊那八幡駅付近の国道151号線を東に折れ、国道256号線を進みます。天竜川を渡り、川の東側(地元では「竜東(りゅうとう)」と呼んでいます)の河岸段丘に位置する、下久堅地区や上久堅地区の集落を抜け、迫る山々を目指します。集落が途切れ、「この先車両通行不能」の看板を横目に見ながらさらに進むと、鳥獣被害防止の防護柵が現れ、ここからはいよいよ舗装も終わり、本格的な山道になります。

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入口には、地元の方々が整備された案内看板もあり、小川路峠までの見どころ(笑)がわかりやすく説明されています。(ここまで飯田市街地から約15km、標高は1,100m位になります。)

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小休止のあと、防護柵を越えて進みます。最初は、車が通れるくらいの広い道ですが、しばらく進むと完全な山道になります。5月の上旬だったことから、里は新緑の季節真っ盛りでしたが、この辺りは木々もまだ芽吹いておらず、フカフカの落ち葉を踏みしめながら進みます。
一部、写真のようになだらかな道もありますが、基本的に少々キツめの上りが続き、自分の息切れと熊よけの鈴の音だけが山に響きます。

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地元の観光協会の皆さんが整備された案内看板や、峠まで三十三体設置された観音様がありますので、道中、こうしたものを見て、かつての街道の賑わいを想像しながら走って(歩いて)いくことができます。

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途中、木々の間からこれまで上ってきた後ろの風景が望め、伊那谷と中央アルプスの山並みを眺めることができます。こうやって見ると、飯田の市街から峠までの距離がとても長く見え、伊那山地の懐の深さを改めて感じることができます。

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ようやく、小川路峠に到着です。飯田市街から約21km、標高は案内表示によると1,642mです。
その昔は建物もあったようで、平らで比較的広くなっています。休憩ができるような丸太のイスがあちこちにあり、座ってオニギリでも食べながら、ここまでの上りの疲れを癒やします。
峠からの眺めは、周囲に木々に遮られて良くはありませんが、少し上った所に展望台の案内があり、ここからは南アルプスを目の前に望むことができます。

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峠越えですので、ここからは基本的に下りになります。が、下りは遠山谷特有の険しい山道で、石の多いガレ場もあったりして、走って下るには結構手こずります。それでも、かつて街道だっただけに道幅も比較的広く、道に迷うこともなく、一部林道を経由しましたが、無事、旧上村の上町に到着しました。上町まで飯田市街から約30km、標高は約550mまで下りてきました。

遠山谷に到着しましたので、本来ならこれで目的達成!というところですが、しっかりと汗をかきましたので、少し足を伸ばして遠山谷の温泉で汗を流すことにしました。

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上町からさらに国道を南下し、南信濃の「かぐらの湯」に到着です。飯田市街から約39kmの道のりでした。いや~、疲れました!

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余談ですが、何と、この「かぐらの湯」では加温に地元の木質ペレットを使っています。この日もしっかりとペレットボイラーが動いており、かすかに木を燃やしたような煙の香りがしました。
温泉も、もちろん気持ちよかったですよ!

さて、今回の小川路峠越え、ほぼ丸一日をかけた行程となりました。
私達が普段、当たり前のように使っている自動車や舗装の道路も、長い人間の歴史の中では、ほんのつい最近からのものです。それ以前は、人の足で歩いて移動することが基本だったでしょうし、山に囲まれた信州では山道を越えていくということは、ごく普通のことだったに違いありません。そんな、一昔前の人々の生活や人の流れをあれこれと想像した一日となりました。
皆さんも、お弁当と水筒、そして熊よけの鈴を持って峠越え、してみませんか。

 

 

 

 

 

 

 

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