2018.09.19 [ その他南信州の観光・自然・花南信州のイベント南信州の伝統・文化・史跡 ]
和合の念仏踊り、新野の盆踊り~南信州民俗芸能【2018夏】
踊りの種類は、扇子を持って踊る「すくいさ」「音頭」「おさま甚句(じんく)」「おやま」と、手踊りの「高い山」「十六」「能登(のと)」の7つ。このうち「能登」は「踊り神送り」の式の時だけ踊るものと決まっていて、それ以外は6つの踊りを繰り返します。
明けて17日の早朝、櫓(やぐら)から新盆の切子灯籠(きりことうろう)が下ろされ、踊りの種類が「能登」に変わると、盆踊りはいよいよクライマックスを迎えます。「能登」は足をぐっと踏ん張りながら、こぶしを担ぐ動作が特徴的な踊り(動画2:南信州民俗芸能ナビ2:45頃)。しばらくみんなで踊っていると、「神送り」の行列がやってきます。「神送り」は、新盆の方々が切子灯籠を持って、瑞光院に精霊をお送りするものです。この行列が通ると踊りをやめなければいけない決まりになっているので、終わりを惜しむ踊り子たちは行列の進行を阻止しようと、スクラムを組んだり、大きな声を出して踊りを長引かせようとします。
抵抗の甲斐なく行列が瑞光院に到着すると、切子灯籠を潰して積み重ね、その前で行者が呪文を唱え、刀を抜いて道切りの式をします。花火の合図で切子灯籠に火を点け、精霊を送ります。
午前7時過ぎ、以上で盆踊りは終了となりました。
盆踊りには子供からお年寄りまで幅広い世代が参加し、地域の皆さんが一緒になって、盆踊りを心から楽しんでいる姿がとても印象的でした。幼少の頃からのこうした体験が地域の絆を生み、長きにわたって伝統文化を継承する力になってきたのだろうと思いました。
今回の観覧で、改めて南信州地域には素晴らしい民俗芸能が継承されているとの認識を深めました。ブログを御覧の皆様も、当地域の民俗芸能を「観て・知って・感じて」いただき、地域の宝である民俗芸能の継承に御理解・御協力をお願いいたします。
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