2017.09.13 [ わたしたちの仕事 ]
落石のある荒れた山の調査を行いました。
佐久地域振興局林務課のSです。
佐久地域には、地形が急しゅんで、地質が脆(もろ)い場所がたくさんあります。また、こうした場所に梅雨や台風による豪雨、地震等が発生すると、私たちの生活を脅かす場合もあります。佐久地域振興局の林務課では住民の皆様が安全で安心して暮らせるよう、荒れたり崩れたりした山を治(なお)していく、治山事業を実施しており、必要に応じて佐久地域の山の中に入り、危険な箇所がないか調査を行っています。
最近では、平成29年7月14日に県庁の治山担当者と合同で佐久地域の各地で調査を行いました。
下の写真は、管内のある地域から落石対策の要望があった山の調査をしているところです。
この山の中に入って調査をしてみると、直径1メートル程の落石が既存の落石防護柵に衝突して、止まっていました。落石防護柵は破損しましたが、なんとか落石を受け止めていました。
さらに、その上へ登っていくと、急しゅんな山の斜面上に大きな石が点在していました(下の写真)。
今後何らかの原因でこれらの石が転がったり、跳ねたりして斜面を落下した場合、下にある家屋等に被害を及ぼす恐れがあります。
そこで、こうした危険をできる限り回避するために、治山事業により、石を斜面上に固定して、災害を予防できるかどうか検討することにしました。落石の運動(転がる、滑り落ちる、跳ねるなど)や衝突の現象については不明な点が多く、落石の具体的な発生を予知することはとても困難なことですが、できるだけ理にかなった対策工事の設計をして、適切に施工や管理をすることが、この地域の住民の安全な生活を守ることにつながっていくのではないかと考えています。
下の写真は、図面を見て、調査位置の確認をしながら、いつ、どこで、どのように対策工事を行ったら効果的な工事ができるのかについて話し合っているところです。
このように、佐久地域振興局林務課では、
(1)随時現地調査を行うとともに、
(2)危険な箇所が確認された場合は関係する皆様に周知したり、
(3)何らかの対策が必要と判断した場合は治山施設を整備したりする―など、
対応を進めていきたいと考えております。
皆様が所有する山にも、当課の職員が調査することがあるかもしれませんが、その時にはよろしくお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
(参考文献)
『落石対策便覧』(平成12年、日本道路協会)
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