―今回はデザインだけでなく、安全に使用できるよう安定感にもこだわって作っていただきました。工夫した点はどこですか?
石黒さん:横揺れ対策は試作で一番こだわった部分ですね。試作品を2台製作して、安全性を確認しました。
中島さん:自転車をかける部分を安定させるために、脚の丸太に平らな部分を作らないといけないのですが、その調整も難しかったです。脚の丸太の一部分を削って作りました。
石黒さん:自転車のサドルをかける部分の角度も工夫しました。佐久市野沢の自転車店「グリーンラボラトリー」さんに相談して、スポーツサイクルを借りて実際にかけて確認しています。「グリーンラボラトリー」さんは、近所ですし、先代の取締役が自転車を買っていたり、何かとご縁がありました。試作品のラックは、今も店頭に置いて使っていただいています。
中島さん:あと、組み立て式が条件だったので、金物は市販のものを使用して、簡単な仕組みで誰でも組み立てられるようにしました。脚の部分は少し重いですが、自立するので女性でも組み立てられるものです。
―たしかに、まずは脚を自立させれば、女性一人でも組み立てられそうです。製作はどのくらい時間がかかりますか?
石黒さん:大体3か月です。まず材木屋さんで皮を剥いた後、乾燥させるのに1か月、すまい一での加工に2か月ほどかかります。
中島さん:丸太がすまい一に届いた後は、丸太が大きすぎて工場に入らないので、まずは倉庫で工場に入る大きさに切ったり削ったりします。それを工場内に運び、角度など細かい加工をして、再び倉庫で木材の連結作業を行います。
―特に大変な作業はありますか?
中島さん:脚の部分の皮をはいで磨く作業が大変でした。ある程度はツルツルにしないといけないので、みんなで磨きましたね。
石黒さん:木の表情を出すために皮も使いたかったのですが、材木屋さんから虫がわくので難しいと言われてしまったんですよね。
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