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ユーザーファーストで、素敵な旅行をプロデュース。「株式会社フィールドデザイン」(いいね!インタビュー⑬)

今年も、夏休みシーズンですね。みなさんは、どこかに出かける予定がありますか?
今回インタビューに伺ったのは、観光パンフレットやWebサイトの制作を行う「株式会社フィールドデザイン」。県や市町村の観光パンフレットもたくさん作っていただいている会社です。最近では、自社で撮影した観光地の写真をフリー素材として提供するWebサイトもオープンしたとか・・・。
注目を集める会社の代表である宮下 義弘(みやした よしひろ)さんにお話を聞いてきました!


代表の宮下 義弘さん

-最初に、会社について簡単に紹介をお願いします。

はい。弊社は観光関係のWebサイトやパンフレットの制作を行っています。私と臼井 亮哉(うすい りょうや)の2名が代表取締役を務めており、私は主に経営全般や営業、臼井は制作現場の統括を担当しています。

-観光分野に特化して、制作を行う理由を教えてください。

観光は、県外の方に長野県を好きになってもらい、最終的には移住してここで暮らしてもらうきっかけになるものだと思います。そんな観光に関わる仕事がしたいと思い、この会社をつくりました。

-会社を立ち上げる前は、宮下さんはどんなお仕事をしていたのですか?

東京のWebサイト制作会社で働いていました。約10年間働く中で色々なことを学び、長野県に戻って東御市でWEBties(ウェブタイズ)という会社を立ち上げて独立しました。

-長野県に帰ってくるきっかけは、何かあったのですか?

私は元々、「独立したい」とか「社長になりたい」という思いは特にありませんでしたが、「しっかりと地元に根を張って、自分が表現したいもの・ことで、新たな価値を生み出したい」という気持ちはありました。それまでは大きな会社の中で、あらかじめ決められたものを作ることが多かったので。東京の会社で働く中で、自分の作るもののファンになってくださった方々に背中を押してもらったことも、独立するきっかけになりましたね。


約1年前に移転したというオフィス。ものすごく、おしゃれでした。

-なるほど。独立した後は、どんなお仕事をしていたのですか?

仕事内容は現在と同じWebサイトなどの制作ですが、東御市ということもあってワイン関係の案件が多かったです。そんな中で、現在一緒に仕事をさせてもらっている(株)観光販売システムズ様と出会いました。彼らは旅行商品の企画などを行っている会社なのですが、作った旅行商品をどうやって魅力的にアピールしていくかという部分に、当時課題を抱えていました。私も観光にこだわって仕事がしたいと考えていたこともあり、協力することになりました。

-そこから今日まで協力体制が続いているのですね。独立して、WEBtiesという会社を創ったということでしたが、今は社名も違うし、スタッフさんもたくさんいますよね。いつから今の形態になったのですか?

2~3年前、とある自治体から観光販売システムズ様に、大きな旅行商品を取り扱う仕事のオファーがありました。人手が足りなくて困っているから手伝ってほしいと私にも話を頂いたのですが、さすがに一人では手に負えなかったので、臼井をはじめとした知り合いのWebデザイナー達に声をかけてメンバーを集めたことがきっかけでした。後に臼井が正式なメンバーとして加入したときに、会社名もWEBtiesからフィールドデザインに変更しました。


長野市 鏡池(「フィールドデザインギャラリー」より)

-長野県でも、多くの観光パンフレットを作っていただいていますよね。この「AROUND NAGANO」も、お世辞抜きでとてもおしゃれなパンフレットだと思います。
(AROUND NAGANOのHPはこちら)

ありがとうございます!制作物のクオリティをどこまで上げられるかという部分は、昔から拘っています。臼井はまさにその分野のスペシャリストで、彼はマネジメント能力も高いので、共同代表という形にしました。

-では、同業他社と比べて、フィールドデザインさんの強みは何でしょうか?

先日、取引先の方から「昔は良いパンフレットを作りたいときは東京の会社に発注していたけど、今は県内でも良いものを作れる会社が増えましたね」という声をいただきました。すごく嬉しく思ったと同時に、それは今後、デザイン力だけで戦う会社は厳しくなってくるということかなと。そんな中で観光分野を得意とする弊社の強みは、パンフレットやWebサイトだけでなく、旅行商品そのものの企画や商品開発から携わって仕事ができるというところでしょうか。

-具体的には、どんなことができるのでしょうか?

「この観光資源はこんな写真を使って、こんな見せ方をしたらより魅力的になる」というアドバイスをさせていただいたり、従来であれば観光地の案内のみだったWebサイトを、ツアーへの申し込みや決済まで同じページの中で完結するように設計したりすることができます。

-ユーザーに見えるものを作ってきたからこそ、ユーザー目線を大切にしたアドバイスができるのですね。パンフレットに使用する写真は、全部自社で撮影しているのですか?

ご依頼元から提供を受ける写真もありますが、自分たちで撮影に行くことが多いですね。観光系の写真を撮影するときに心掛けているのは、なるべく人の写った写真にすること。見たことがないような絶景も素敵ですが、写真の中に人が入ることで、「自分が旅している感」を感じてもらえるパンフレットができると思っています。
この「AROUND NAGANO 2018」の表紙も、モデルを務めていただいた詩歩(しほ)さんと一緒に山ノ内町のSORA terraceに行って撮影しました。実は撮影したのは、もう2年ほど前のことなんです。今では有名になったSORA terraceですが、当時は徐々に知名度が上がりつつある時期でした。


「AROUND NAGANO」パンフレット

-裏話!面白いですね。専門のカメラマンの方が、会社にいるのですか?

はい。弊社のスタッフにはカメラマンやデザイナー、動画編集者など、それぞれの分野のプロフェッショナルが揃っています。ただし、スキルは1人に1つではなく、全員がマルチな能力を持っています。そんな個人が合流してチームになることで、より良いものを作り出そうというのが弊社の方針です。

-製品を作るときに、大切にしていることを教えてください。

最も重視しているのは、ユーザーファーストであることです。どんなものがユーザーに喜ばれるかという点を、突き詰めて考えるようにしています。ツアーのチラシやWebサイトであれば、金額が明記してあり、申し込みのページにアクセスしやすいことは必須条件ですね。
過去の仕事を振り返ってみると、例えばこの「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」は当初、展望台からの絶景を売りにしてツアーを作ろうと企画が持ち込まれました。でも実際に我々が現場に足を運んでみると、景色以上に、トロッコ電車に乗ったり、関西電力の工事用区域のトンネルを歩いたりする「冒険感」の方がずっと魅力的だと感じました。「こっちの方が絶対にお客様は喜ぶ!」と思い、その「冒険感」を前面に出してチラシやWebサイトを作りました。
(「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」のHPはこちら)

-確かに、チラシのデザインも古地図風で、なんだか『インディー・ジョーンズ』っぽさがありますね!

そうなんですよ!絶景は色々な場所にあるので、なかなか差別化が難しいのですが、このツアーは実際に現場を訪れて、ユーザーに何が響くかを考えた結果、他にはあまりない形の売り出し方ができたと思っています。


「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」で乗ることができるトロッコ電車

-他に、これまでに制作したもので特に気に入っているものや、達成感のあったものはありますか?

パッと思い浮かんだものは2つあります。
1つは、この「信州の農業資産を巡る旅」です。長野県庁の農政部様から、「信州の魅力的な農業資産を、観光資源として発信するために力を貸してほしい」というオファーを頂き制作したものです。
正直、田んぼやため池などの農業資産は、華やかで目立つようなものではないと感じました。ですから、他の観光地と同じようにそのままPRをしても、農業資産を目当てに旅行しようという人は少ないはずです。そこで、何度も長野県を訪れていて、次は長野県のもっとコアな所に旅行したいと考えている人にターゲットを絞ることにしました。一般的なパンフレット等で使用する写真とは異なる、独特の色味に加工した写真を使用したことで、なかなか面白いものができたと思います。
(「信州の農業資産を巡る旅」HPはこちら)


千曲市 姨捨の棚田(「フィールドデザインギャラリー」より)

-確かに、長野市の鏡池もいつもと少し違う雰囲気を感じます!もう1つも、教えてください。

上田市の「スノーキャットツアー」のWebサイトです。スノーキャットは元々、スキーヤーやスノーボーダーを輸送するための雪上車なのですが、これをひとつのアトラクションとして売り出そうというプランを立てました。Webサイトをご覧になった方にもアトラクションを疑似体験していただけるように、ページをスクロールするとツアー行程の順にイメージ動画が流れたり、後ろのスノーキャットや風景が山を登っていくかのように動いたりします。

-本当だ!面白いですね~。

このページの場合も、面白そうなツアーだと興味を持ってもらうことはもちろん大切ですが、そこで満足して終わってしまわないように、申し込みや決済も同じサイトの中でできるように作っています。
(「スノーキャットツアー」HPはこちら)


上田市 スノーキャット(「フィールドデザインギャラリー」より)

-パンフレットやWebサイトは本当に色々な要素を考慮して作られているのですね。アイデアを出すのに苦労することはありませんか?

そこはもう、毎回苦労していますね。常に前回を超えるものを作ろうとチャレンジするのですが、どうしても前回と被ってしまったりして、「生みの苦しみ」を感じることは往々にしてあります。そんな中で色々模索して、新たな見せ方が浮かんだときは非常に達成感がありますね。

-では次に、会社が保有している写真素材を無料公開した「フィールドデザインギャラリー」についてお聞きします。これはある意味、売れば儲けられるものを手放すことにもなりかねないように思えますが…。

おっしゃる通りです。写真をフリー素材として公開することに関しては社内でも議論がありましたし、私自身もかなり悩みました。でも最終的に出た結論は、撮りためた観光資源の写真を弊社だけのものにしておくよりも、広く一般公開した方が、長い目で見れば弊社にも、長野県にも利益になるということでした。
「フィールドデザインギャラリー」を見てもらい、これだけのクオリティの写真を弊社で撮影できることを知っていただければ、宣伝効果にもなりますからね。さらに写真の閲覧数やダウンロード数を調べれば、どの観光資源が関心を持たれているかリサーチする手段にもなります。

-とはいえ、勇気のいる決断だったと思います。

そうですね。極端な話、このサイトの画像だけを使って観光パンフレットを作ることもできてしまうと思います。そのリスクを冒してでも、ユーザーに喜んでいただき、弊社にもプラスになればいいという思いで「フィールドデザインギャラリー」を開設しました。


須坂市 臥竜公園(「フィールドデザインギャラリー」より)

-なるほど。では、まとめに入ります。これから起業を目指す人に向けてアドバイスをするとしたら、どんなことでしょうか?

とても難しい質問ですが、自分たちの会社と同じ方向を向いてくれたり、自分たちの作ったものに目を向けてくれたりするお客様の期待に、自分たちが持てる力を尽くして答えていくことが大切だと思います。お客様が最終的に見ているのは、物ではなくて人だと思うので、そこは大切にして事業を始めてもらいたいです。

-ありがとうございます。では最後に、会社としての今後の目標を教えてください!

これからも、旅行商品の企画や広告展開を考える段階からサポートできるという弊社の強みを、より一層伸ばしていきたいと思っています。「旅行商品を作る際に悩んだら、フィールドデザインに相談しよう」と思っていただけるように頑張りたいです

-ぜひその目標を実現させてください!今日はありがとうございました!

宮下さん達の、観光地を訪れる方々の目線を大切に、製品を作るという姿勢。役所で観光の仕事に携わる我々も見習わなければならないと、強く感じました。
過去に制作されたWebサイトや、新たに開設された「フィールドデザインギャラリー」に、ぜひみなさんもアクセスして、できれば良いディスプレイで(写真の綺麗さが本当に違います)ご覧になってください。
次はどんな製品が彼らの手によって生まれるのか、私も楽しみにしたいと思います!

(長野地域振興局 商工観光課 熊谷)

株式会社フィールドデザイン
〒380-0823
長野市南千歳1-3-16 丸佐ビル3F
TEL:026-227-8955
https://field-design.jp/
(Facebook)https://www.facebook.com/field.design.inc/

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