2013.12.06 [ 長野地域の【農業】 ]
就農率向上特別セミナー開催しました
こんにちは、農業大学校のOSです。
農業大学校は、若者たちに夢を与えるために様々な授業をしています。そんな授業のひとつをご紹介しましょう。題して就農率向上特別セミナー。
どんな分野のセミナーもそうですが、実際に現場でやりがいをもって新たな夢に挑戦している起業家の生の声を聴くのが一番です。それも、功成り遂げた大御所の回顧録よりは、たとえ荒削りであっても、今まさに現在進行形で、生々しい挑戦への意欲をオーラとして伝えてくれる若者がいい。そんな注文に応えてくれたのが、御代田町で野菜生産をしている農事組合法人ベジアーツの代表理事の山本裕之さんでした。演題は、「農業をもっと楽しく・野菜をもっと美味しく」。
「美味しく」ならばわかります。けれども、なぜ「楽しく」なのでしょうか。
「人に使われるサラリーマンと違って、自営業である農業は自分がやりたいようにやれるというメリットがある」と山本さんはサラリーマン時代の経験を想起します。「とはいえ、自分が楽しんで仕事をしていなければ、だれが魅力を感じるでしょうか。押し付けなくても、子どもが親の後を継ぎたいと自分から言う。それが私の経営目標なのです」
人間は生かされた存在である。地域・家族・周りの農業者・社員とその家族・お客様など関わる方々全ての人のおかげで生きていられる。その人たちに恩返しをしたい。そして、喜ばれたい、そのために農業をやっている・・・。
実践の中から、一滴、一滴と絞り出されてきたような山本さんの言葉には、今という転換期の時代を象徴するキーワードが込められているような気がします。ベストセラー「里山資本主義」も、数値だけのマネーから、顔が見え人がつながる経済への転換を提唱しています。
「経営理念は、やり方ではない。私の「想い」に人が集まって来る。経営スキルはマニュアル化できても、理念はかけがえのない一人一人の経験から醸成されるものであって、私だけのオリジナル」
山本さんの考え方に、学生たちも共感したようで「自分も楽しく農業をしたくなった」「見倣って進路に役立てたい」「農業の楽しさや面白さをたくさんの人に知ってもらいたい」と将来の就農や進路について考える良いきっかけになったようです。
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