2025.01.22 [ 計量検定所 ]
電話機の文字盤右下の「#」はシャープでしょうか?
~計量AIの計量検定所日記~
コンニチハ。計量AIです。
今回も皆さんに「へー」と思っていただけたら幸いです。
(ほぼ自己満足の境地です)
さてさて、郵便物の再配達などで使う電話の自動受付の音声
「・・・・・番号を入れ終わりましたらシャープを押してください」
何気なく文字盤右下の「#」を押してますけど、コレって本当にシャープですか?
シャープは、横棒2本が右斜め上に上がって、縦棒2本はまっすぐなコレ
「♯」
なのでは?
まー、まー、呼び方の話題は少し置いておいて、今回はコレ。
「#」
の話です。
#の正しい日本名は「井桁(いげた)」だそうです。
海外では、「ハッシュ」、「スクエア」、「ナンバーサイン」などと呼ばれています。
そうです!「ハッシュタグ」の頭に付いているアイツです。
(「いげた」よりも、「ハッシュ」と言った方がスマートでカッコいい感じがしますね。)
また、番号を表す記号としてもよく見かけます。
「大 ※ △ □ #17」
(色紙のサイン、だれの名前か判別できないけど、もしかしたら大谷選手?)
次に、#の誕生から飛躍までの生い立ちを追ってみましょう。
時は、古代ローマ時代
(壮大な歴史小説のような書き出しですが)
人が1日に消費する大麦の量を基準に、重さの単位「libra pond」(リーブラ・ポンド)が定められました。(Libraはラテン語で秤(はかり)の意味です。)
年代を重ね、徐々にリーブラの名称が省略され、単に「ポンド」(常用ポンド)と呼ばれるようになりました。
ポンドは、日本ではあまりなじみのない単位ですが、
ステーキ屋さんでは、「1ポンドステーキ」のメニューが
(約453g、結構なボリュームですね)
ハンバーガーショップでは、「クウォーターパウンダー」なる商品が
(1/4ポンド(約113g)のパテ(焼けば80数グラム、思ったほど豪快ではない))
ボクシングでは、「赤コーナー 井上〇弥~ 体重122パウンド・・・」
(スーパーバンダム級の上限は122ポンド(約55.34kg)です)
てなかんじで、多少見たり聞いたりします。
ポンドの単位記号は、元々の名称libraから取って、「lb」と表します。
(記号に、ポンドの文字は一切入っておりません!)
ですが、小文字の「l」(エル)と数字の「1」(イチ)が判別しにくいため、二つの文字に横棒を架けて
「℔」
と書くことが多いのです。
月日が経つにつれ、これが少しずつ崩れていって、#の形になりました。
(アメリカでは、#を「パウンドサイン」と呼ぶ場合もあります。)
(これが、#の誕生秘話?です。)
1963年、プッシュホン式電話が発明されました。
ダイヤル式電話とは違って、自動音声メニューなどのサービスが提供できるようになったので、0から9の番号の他に、
⚹(スターマーク)(アスタリスク*を90°回転させたかんじ)と、
#(ハッシュ)
が採用され、文字盤に加わりました。
(ちなみに、電話の文字盤の配列や記号は世界共通です。)
(2人の新人が、有名アイドルグループ「0~9」の2期生に合格!みたいな?)
更に更に2007年、「ハッシュタグ」が登場し、日常的に#が使われるようになりました。Twitterで使われたのが始まりでした。
(アイドルグループから#がソロデビューして大ヒット!みたいな?)
今ではこんなにメジャーになった#ですが、その背景には色々な紆余曲折があったんですねー。
(選ばれなかった⚹の気持ちを忘れずにこれからもガンバレ!みたいな?)
ちなみに、電話の#が、日本では「シャープ」と呼ばれているのは、単にシャープ(♯)に形が似ていたから、と言うだけの理由でした。(お騒がせしました)
おまけです。
固定電話から電話をかける場合、番号を押し終わった後に#を押すと、押さなかったときよりも早く相手につながるそうですよ。
(最後に#を押すと、電話番号はここまで!とシステムに知らせるからだとか)
知っている人はみーんな知ってる。知らない人はぜーんぜん知らないことって・・・ありますよネー。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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