林務課のNです。
水田が一面黄金色となって稲刈りも始まり、いよいよ秋の気配が里にも訪れてきましたが、昼間はまだまだ鬼のように暑い日が続いています。
食欲の秋と言われ、秋は何かとおいしいものがたくさんあるわけですが、秋の山の宝石はやはり『マツタケ』ですね。
マツタケは「万葉集」にも登場するほど、はるか昔から人々に愛され、独特の高貴な香りと心地よい歯ごたえが好まれ、「秋の味覚の王様」と言われています。
我がきのこ王国信州は、長年マツタケ生産量全国1位か2位を誇っていまして、まさに信州はマツタケの宝庫なのです。
このマツタケはマツの根と共生して、水分や養分を吸収しながら共に成長するため、スーパー等で売られているブナシメジやナメコなどとは異なり、人工栽培ができないゆえに高値で、まさに「キノコの王」に君臨しています。
私も毎年、お盆過ぎ秋風を感じる時期になると、自然に朝4時には目覚め、ソワソワしながら真っ暗の山に向かう時期となりますが、今年のこの暑さと雨の少なさにはガッカリで山に行く気にもなりません。
マツタケの生態は、菌糸体が成長する8月に一定温度が確保され、地温が19度以下になると、発生する準備(原基形成)が始まり、9月上旬から十分な降水(シトシトと続く雨がベスト)が得られ、また、原基形成が始まってからの地温の再上昇(地温が19度以上)が無いことがマツタケ豊作の条件とされています。
ところがどうでしょう。天気予報を見てもお日様マークが続き気温が高い日が予想されまして、豊作条件とは真逆の気候です。
近くの農産物販売所や道の駅の皆さんも、昨年は9月4日にはマツタケが出荷され、盛況で高値で売れたが、今年は9月中旬になるのに、野生キノコの出荷はほとんど無いとおじちゃんが嘆いていました。
早く信州らしい秋の涼しさがきて、台風の豪雨ではない秋雨前線の頑張りに期待する毎日です。
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