企画振興課のedadaです。
前回は、松本市歴史の里で近代化遺産カードをゲットすべく旅に出たものの、近隣施設である日本浮世絵博物館を見た後、途中、空腹でリタイヤ。
改めて「No.7 松本市歴史の里」のカードをゲットすべくやってきた。
まず足を踏み入れたのは「日本浮世絵博物館」!課 員「なんでまた浮世絵博物館に行くんですか!」
edada「それはね、今、「いつでも一緒 江戸の生き物たち」という企画展を9月24日までここでやってるんだ。」
課 員「それなら前回来た時も見たんじゃないですか?」
edada「それは素人の浅はかさ。これね8/15に展示替えがあって中身が変わってるのよ。」
この日もインバウンドのお客さんがいっぱい。「版元や作家が多くいた江戸ならわかるが、なんで松本にある浮世絵博物館に人が集まるのかな?」と疑問に思った。
博物館のの方に伺うと、江戸時代に松本の酒井家という商家のご主人が浮世絵を集塊していて、個人の浮世絵コレクションとしては質・量この博物館の元となっているそうな。それがこの博物館の元になっているとのこと。
展示作品の中には館内の売店で絵ハガキとして販売されていたので、鑑賞後、お気に入りの作品を購入。
課 員「時代は変われど、人間が猫にすることは変わらないですね。無理やり猫を歩かせたり、猫は触られたくないのに「可愛いでちゅね」とか言って人間がまとわりついたり。」
edada「右の作品はこの企画展のチラシにも掲載されていたのだけど、作品名が「めいわくそう」だぞ(笑)。でも俺も猫好きだからこうしたい気持ちはわかる・・・。猫は栄養ですから。」
猫を栄養とする私ですが、漫画の猫はあまり好きではない。例外として、ほしよりこさんや吉田戦車さんが描く猫は猫独特のコミカルな癖や姿勢を巧みにとらえているので、含み笑いを誘う。
この絵ハガキにもなった展示作品の歌川国芳の「猫飼好五十三疋」ですが、そうした猫ならではのキュートエキスに満ちています。是非、展示作品をご覧になって栄養補給してください。
○特典
いよいよ本命・松本市歴史の里。ここで先ほどの日本浮世絵博物館に行ったことがメリットとなる。歴史の里の受付で、浮世絵博物館の入館チケットを提示すると、入館料が100円割引になるのだ。
近代化遺産カードもこの受付でゲット!
○松本区裁判所庁舎
松本城もかつて取り壊しの危機に瀕していた折、市民の保存活動によりそれを免れたが、この裁判所庁舎も昭和52年に新しい庁舎が完成して取り壊しが決まったが、市民の熱心な運動により、ここで保存されている。
移設後も最初は民間でこの施設を運営していたというのだから、その熱意に脱帽(現在は市へ移管されている)。
面白体験ポイントとしては、ここには裁判官、検察官や弁護士が着ていた昔の法服が展示されており、入館者もそれを着ることができる。
○旧松本少年刑務所独居舎房受刑者が入っていた部屋をのぞくと、トイレを含めて3畳しかない。これが平成2年まで使われていたそうな。
課 員「カプセルホテル好きなedadaさんなら、平気じゃないですか?」
edada「便所のすぐ脇で寝るのは、さすがにヤダ。」
○工女宿宝来屋
飛騨地方から諏訪・岡谷の製糸工場へ向かう工女たちが宿泊した施設。その時代の工女たちを描いたので有名なのが「あゝ野麦峠」だが、その著者である山本茂実(松本市出身)の展示コーナーも別棟にある。
昔、中学校で映画「あゝ野麦峠」が上映され、主人公の工女の悲壮的な境遇を見て胸を締め付けられた記憶がある。
このコーナーでは、それと異なり「山本は「長時間労働が苦しかった」とか「賃金や食事が悪かった」と語る人がほとんどいなかったことに注目していた」など原作では多面的な描写がされている旨が説明がされていたのが興味深い。
○旧昭和興業製糸場
平成7年まで操業していて、下諏訪町から移築されてきた製糸工場。
諏訪は産業が勃興するのだが、悲しいかな平らな土地が狭い(edadaは諏訪出身)。するとすぐ隣の広い土地がある松本地域に進出し、さらなる発展をするというパターンになる。
製糸もその流れだったことを松本工業高校の学生さんとヤポンスキー画伯が作成したアニメで学びました(笑)。
そうした製糸業で諏訪と松本は縁が深いから、こうした移築に結び付いたのかもしれません。
座繰製糸の展示の他、面白いのはこの建物の中で上映されている工女さん(かなりベテランの方です(笑))へのインタビュー映像です。諏訪の人らしく歯に衣着せぬ語りは大変活き活きとしていい。
○川島芳子記念室
この川島芳子という人を知ったのは、旧満州を主な舞台とした安彦良和さんの漫画「虹色のトロツキー」だった。
清朝皇族として生まれて日本人の養女になり、「男装の麗人」と知られ、漫画のベルばらのオスカルではないが「華やかに激しい」生き様を驚いた。
昨年、麻績村の聖博物館に行った折、養父である川島浪速が松本の出身であり、彼女は蟻ケ崎高校の前身の女学校に行っていたことを知った。早くもその時代頃に、失恋・自殺未遂と激しい青春を送ったそうな。
この記念室の展示品に、彼女が馬と楽し気に写っている写真がある。馬に乗って女学校に通学していたそうだ。
彼女の後輩である蟻ケ崎高校書道部は書道甲子園等で活躍しているが、展示されている彼女の自筆の書も堂々たるもの。他、ここでは菊池寛との対談記事を手に取って読むこともできる。
彼女は終戦後、大陸で処刑された。この室に展示されている彼女の辞世の詩の拓本を読むと寂寥感が伝わってくる。
○木下尚江生家
edada「恥ずかしながら、この方を全く知らんかった。説明を読むとすごいぞ、この方「尚江を生んだことは松本の恥」と謗られていたとのこと」
課 員「すさまじい言われ様ですね。」
edada「どうも「おかしいことはおかしい」と主張する生き方を貫いた方の様だよ。」
課 員「どういう立場で活動した方だったんですか。」
edada「えーとね、新聞記者、弁護士、小説家、民権運動家だったそうな。」
課 員「「恥」とまで言われる人とはとても思えないですね。」
edada「この方の様な「おかしいことはおかしい」と言い続けた活動が、今の世の礎になって我々はそう感じているのかもね。」
対峙した人や新宿中村屋の相馬愛蔵の様に親交を結んだ人との人間関係の展示がわかりやすい。
○ゲットしたぜ!
おっさんは代打の任を果たし、アルクマにゲットした近代化遺産カードを手渡し。その4以降は、ことまま&区民と頑張ってね!
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