2015.01.09 [ 文化・伝統 ]
世界一?の“はかり”の資料館
11月1日、松本市埋橋に「東洋計量史資料館」がオープンしました。
http://br.toyo-keiki.co.jp/toyokeiryoushi/index.html
古今東西の“はかり”が1万2千点も所蔵され、一般に公開されています。
この資料館を設置したのは、水道メーターやガスメーターのトップ企業で、松本地域を代表する企業でもある 東洋計器株式会社 です。
“はかり”には、長さを測る用具「度(ど)」、分量を量る容器「量(りょう)」、重さをはかる道具「衡(こう)」、その他の計量器があります。
そもそも、計量制度とは貨幣制度と並び、経済活動の根幹をなすものであり、わが国では大宝律令(701年)によって、計量制度が統一されたといわれています。
それ故、国を治める者は計量制度の重要性を深く認識し、厳しい管理のもとに計量制度を運用していました。
この資料館に展示してある“はかり”にも、それぞれの時代の名残が残されています。
これは、町奉行大岡越前守忠相が認定したことを表す刻印が打たれた枡(ます)です。
「この刻印のなきものは、取引には使ってはならぬ!」とされ、違反した者は重い罪とされたそうです。
一方、こちらは「甲州枡」と呼ばれる武田信玄の升ですが、一升枡とされているのに、なぜか三升も入る枡です。お百姓さんは3倍の年貢を払わされていたことになりますね。
その他、我が国最古の針口天秤(はりぐちてんびん)、同じく最古の京枡(きょうます)といった古いものや、世界の“はかり”が所狭しと並べられ、見る者を圧倒する展示となっています。(写真は針口天秤)
また、松本の産業の歴史でもある蚕糸業に関する展示もあります。
シルクの等級を決める際にも“はかり”が重要な役割を果たしていたことを知ることができます。
この資料館は、ただ見るだけではありません。
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