農地整備課のT,Sです。
早朝ウォーキングの路すがら、宿場内のあちこちにあるこんなものが気になりました。
「そうか、宿場には安全で枯れない水が必要だよな~!」とひとり納得した訳ですが、その気になって福島宿を歩いてみると、まあ沢山あること。私の自宅のある小諸市もかつては小諸宿だった訳ですが、古い井戸はあっても路地のあちこちにこんな「水場」はありません。
これは代官屋敷前の水場で、真冬でも水が出ています。とてもきれいな水が流れて来ますが、飲めないようで・・・
新町には良く管理された水場があります。
ここには飲料水としても水質検査結果があって、安心して飲めるようです。他の水場の水も水質的には問題ないのでしょうが、飲料水としての検査をしていないので、「飲めません」と表示してあるのかな?と思いますね。
水場をキチンと管理するためには人手もお金もかかりますよね。私もご協力を(10円で偉そうに言うでない・・)。
ちなみに木曽一年生の私が最初に自宅のある小諸市と「ん?違うな。」と思ったのが水の味?です。(ほら、自称料理人だから・・)
調べてみましたら、木曽福島の熊沢浄水場の硬度は9(県内398箇所の浄水場のうち、柔らかい方から4番目)、私が自宅で飲んでいる小諸市乗瀬浄水場の硬度は186!(同じく398箇所のうち、硬い方から5番目・その差何と20.7倍!!ゲゲゲ!!!)と、木曽福島の水は超軟水で、小諸市の水はメッチャ硬水なのです。水道の水をそのまま飲んでも違いが判りますし、お茶を入れると差がはっきりします。実は最初の「ん?」はお風呂の石鹸の泡立ちです。自宅と同じ石鹸が、木曽福島に来ると「クリームみた~い」とCMに使えそうな位に泡立つのです。福島宿は水量も水質も恵まれている場所なのです。(※県平均は47.7、数値の出典は日本水道協会)
門前にある「権現水」です。あちこちにある水場には、このように命名やいわれを記した銘板をかけてあるところが沢山あります。
小さな水車がなんとも粋ですね。
青木町にある水場です。地元の皆さまの生活用水としても防火用水としても、大切に管理されていることがうかがえますね。
上の段にある水場は、湧き水ではなく川から引水してある、との説明がありました。中山道の中核となる福島宿には関所もあり、当然多くの人や牛馬が行き交ったことでしょう。それを支える水が安定して得られることは、宿場として絶対必要な条件であったことは間違いありません。
話は横道にそれますが、八ヶ岳山麓に武田信玄が作った「棒道(ぼうみち)」があります。一般的には多くの兵士や騎馬軍団を、最短距離で短時間に移動させるために、山の中に真っすぐな「戦国版・軍事用高速道路」を作ったと言われています。確かに間違いではありませんが、そのルートは山麓の「泉」と「泉」を結ぶように作られていることはあまり知られてはいないと思います。
同じく上の段には、懐かしい「つるべ井戸」もあります。福島宿は「湧き水」「用水」「井戸」などいろんな水に関わる場所がありますので、これらを歩きながら探すのも面白いですよ。
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