是より木曽路 遥か彼方の京や江戸を思い、人々が往来した木曽路。 歴史と文化に彩られ、自然豊かな木曽地域の魅力を、当地勤務の県職員が四季折々に発信していきます。 あなたも、木曽に寄っていきませんか?

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ニホンジカ獣害対策勉強会が開催されました

木曽地域振興局林務課のMです。

長野県内の多くの森林が木材等に利用できる時代を迎え、森林の公益的機能を発揮させながら持続的な利用を進めるには、森林を適切に伐採・利用し、再造林していくことが必要です。

これらの若い森林を管理していく上で、全国で生息が拡大し個体数が増加している、ニホンジカの管理が大きな課題です。増えすぎたシカは、植栽した樹木への被害だけでなく、様々な植物を食べ進めて森林を含む生態系そのもののバランスを壊してしまいます。

県内においても、シカが以前から高密度で生息し、既に深刻な問題が生じている南アルプス地域や八ヶ岳地域があり、今はシカがまだ少ない木曽地域も今後そうした状況になってしまうことも危惧されることから、防除対策や捕獲対策が町村等とともに進められています。

そのため、問題が顕在していないものの、シカの増加と生息拡大が進み始めている木曽地域の現状や、今後の適切なシカ管理への対応を、木曽地域の関係者間で共有し、対策を進めていくことを目的として、県や国有林でのシカに関する調査等の取組みの報告とともに、シカの研究者の講演をお聞きする勉強会を木曽森林管理署及び南木曽支署、木曽森林ふれあい推進センターと開催しました。

国有林や長野県のシカ対策の取組みのパネル展示

国有林や長野県のシカ対策の取組みのパネル展示

 

勉強会では、まず県森林づくり推進課鳥獣対策室が行ったシカの密度増加が木曽より進んでいる群馬県境の佐久地域、上田地域での捕獲促進に向けた調査結果を自然環境研究センターの荒木さんから報告していただきました。今回の調査において、センサーカメラ、赤外線カメラ搭載ドローン等による生息状況調査から、地域でのシカの生息分布や季節移動に合わせた捕獲が重要であることの報告がありました。こうした知見から、シカが増えてきている木曽地域でも、生息密度が低い今からシカの季節移動の把握を進めるべきとの提案がありました。

県の捕獲促進に向けた調査結果の報告

県の捕獲促進に向けた調査結果の報告

 

木曽森林ふれあい推進センターの山本さんからは、センサーカメラやライトセンサス調査から、木曽地域の中央アルプス側でシカの確認が増えている現状とともに、シカの捕獲対策で多く使われている「わな捕獲」の障害になる他のクマ等の錯誤捕獲防止試験について報告がありました。

国有林のシカ捕獲促進の取組み

国有林のシカ捕獲促進の取組みの報告

 

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