2021.09.15 [ 自然・名水・秘境 ]
清流対決「阿寺ブルー(信濃の国)」VS「仁淀ブルー(土佐の国)」軍配は?
農地整備課の中年Yです。
先日、家族で阿寺(あてら)渓谷(大桑村)に行ってきました。※河川の呼び方は「あでらがわ」(濁点が付く)、一方、渓谷は「あてらけいこく」(濁らない)。
阿寺橋(木曽川合流地点)と阿寺渓谷キャンプ場の中間地点辺りにある駐車場で協力金(100円/人)を箱に投入し、ここから散策開始です!!
前日の雨の影響で川の水量が多かったです。
駐車場から1kmほどに熊ケ淵があります。
駐車場から約1.7km。牛ケ淵に到着です。前日の降雨の影響で多少の濁りはあるものの、「阿寺ブルー」は健在です!!
こちらは、上流の橋から眺めた牛ケ淵です。
道沿いにはアケボノソウが咲いていました。
今回は、降雨の後だったため、本来の「阿寺ブルー」の姿ではありませんでしたので、以前行った時の写真も紹介させていただきます!!
以下の写真は2017年9月15日に行った時の本来の「阿寺ブルー」の姿です。
透き通ったエメラルドグリーンは天下一品!!
【熊ケ淵】
【狸ケ淵】
【狸ケ淵】
なお、令和3年4月1日から「阿寺渓谷における自然環境の保全等に関する条例」が施行されたことにより、阿寺渓谷内でのバーベキュー(火を使った料理)や焚火等が禁止となりましたので、来訪される方はご留意ください。
ちなみに、日本で「○○ブルー」と呼ばれる清流の代表格は「仁淀ブルー」(高知県仁淀川町以下6市町村)。
そこで、「阿寺ブルー」(長野県木曽郡大桑村)がどれほどのレベルなのか挑戦を試みた・・・。
①【ブルー度合(青さ)】
神秘的な水の青さは、水底や周囲に白い砂や砂利があることで、青の透明度が増すといわれているものの、水底の白さを比較する数値がないので、この項目は断念・・・。
②【水質:BOD(生物化学的酸素要求量) 出典:国土交通省 令和元年度 全国一級河川の水質現況】
BODは水中の汚れを示すもので、仁淀川は観測地点7点のうち、AA(1mg/L以下)が5点、B(3mg/L以下)が1点、C(5mg/L以下)が1点という内容。
一方、阿寺川は木曽川の支流であり、本流となる木曽川は観測地点が30点あり、AA(1mg/L以下)が5点、A(2mg/L以下)が21点、C(5mg/L以下)が4点という結果でした。
しかし、阿寺渓谷はあくまで支流(阿寺川)の部分ですので、上記観測結果では比較できないことが分かりました。
③【透明度】
水の濁り方を示す1方法。直径20~30cmの白色円板を水中に下ろし、円板の白色が判別できなくなる深さを測定したときの値。ちなみに、透明度の高さで有名な摩周湖(北海道)では、1931年に過去最高の41.6mを記録。1980年代後半からは20~25mで横ばい。
透明度に関しては、調べてみましたが、仁淀川も阿寺川も情報がありませんでした。(というよりも、川底までの距離が浅すぎて上記の観測方法では正確な値が測定できないですね。)
つまり、調査の結果、客観的手法で奇跡の清流といわれる仁淀川との対決が不可能でした。そこで、このまま、引き下がることができない中年Yは、新手の手法に切り替えてみました。
「阿寺ブルー」と「仁淀ブルー」のいずれも目にしたことのある人への聴き取り調査開始!!
阿寺渓谷に数回足を運んだことがあり、現在、高知にいる息子に、どっちが綺麗だった?と尋ねたところ、「自分は阿寺かな?」との答えでした。(※あくまで、個人の見解です。)
【こちらが「にこ淵」の「仁淀ブルー」(中年Yの息子撮影)】
以上、「阿寺ブルー」VS「仁淀ブルー」。いかがでしたか?
今年の夏は終わりましたが、神秘的な青さを求めて、「阿寺ブルー」に行ってみてはいかがですか!!
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