2014.11.22 [ 食・農・旅 ]
朝寒・夜寒の頃 【井月さんのこころ87】
蕎麦は、古くから蕎麦掻や蕎麦湯として食べていた。蕎麦切は、蕎麦粉を水でこねて薄く延ばし、細く切ってゆでる。雑穀の粉食は毎日のことだが、蕎麦切となると手がかかり、昔でもご馳走であった。
近世初期信州塩尻か高遠辺の発祥とか。山里の晩秋、新蕎麦を使ったご馳走を喜ぶ。夜寒・朝寒は晩秋の季語で、朝晩めっきり冷え込む。
(夜寒・秋)
遡回その32でご紹介したとおり、伊那は信州そば発祥の地で、今から1300年の昔、西駒ケ岳へ修行に向かう役小角(えんのおずぬ)という行者が、内の萱で一夜手厚いもてなしを受け、そのお礼にと『一握りのそばの種』を置いていったそうです。里人はこれを『行者そば』と名付け、大切に守り育て、今に伝えています。
また、蕎麦切の「高遠そば」は、三代将軍家光公の異母弟である保科正之公が高遠3万石から最上山形20万石へ、その後会津23万石へと転封された際に蕎麦打ち職人を高遠から帯同して会津の地で発展させた食文化。それが高遠へ里帰り復活されて、一昨年15周年を迎えました。葱、焼き味噌、辛味大根のおろしを使った「辛味つゆ」で食べる伝統の味です。
2013年10月26日 新そば味わう頃【井月さんのこころ32】
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/food_and_travel/203.html
地域政策課の若手職員が、今年の伊那市における【4週連続!!】新そばイベント開催!を取材してくれました。
Vol1 https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/life/7582.html
Vol2 https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/life/7950.html
Vol3 https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/life/8398.html
Vol4 https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/life/8583.html
そういえば、過日(7日(金))NHKの「キッチンが走る!」という番組で、高遠そばが登場しましたね。その中で、和の鉄人・中村孝明氏が蕎麦の実と蜂の子をかき揚げにして蜂蜜入りの「辛つゆ」で食べる「伊那そば情熱かきあげ」なる創作料理を提案されていました。蕎麦組合の皆さんも試食されて、香ばしくておいしいとおっしゃっていましたが、新たな名物料理になるかもしれないと大いに期待が持てますね。
12日(水)上伊那地域おもてなし向上プロジェクト実行委員会(委員長:川上健夫伊那商工会議所会頭)主催による「上伊那地域おもてなし向上セミナー」がかんてんぱぱ西ホールで開催されました。
塚越寛氏(伊那食品工業(株)会長)の基調講演では、「おもてなしであふれた いい地域をつくるために!」と題して「伊那バレー」の山岳景観や災害が少ない優位性を活かしながら、観光の5要素「観る」「食べる」「買う」「学ぶ」「癒し」の意識を持って上伊那地域の美しさに更なる磨きをかけることが大切であることが述べられました。
平成25年度信州おもてなし大賞を受賞した伊那市立高遠中学校の城倉淳先生から「観桜期のおもてなし活動について」、生徒・PTA・教職員・地域住民が心をひとつにして「笑顔でおもてなし」を行っている取組みを紹介していただきました。
続くパネルディスカッションは、伊那CATVの平山直子アナウンサーの進行により、「いい会社をつくりましょう」と「年輪経営」を続ける塚越寛氏と、「お客様の人生を守ることが仕事」と「真心サービス」で注目されている宇都宮恒久氏(中央タクシー(株)会長)の対談が行われました。上伊那観光の魅力アップに向けて、「自分たちが住みたい街、キレイな街づくりが基本」「技術でなく暖かい気持ちでお客様を見守ることが大切」など、様々な示唆に富むお話しをいただきました。
プレ上伊那検定(10問)も行われ、約120名の参加で有意義なセミナーとなりました。
13日(木)夕、春日愚良子先生の俳句展が、19日までの日程でベルシャイン伊那店で開催が始まり、愚良子先生の俳句に橋爪まんぷ先生が絵を描いた色紙など、見応えがある見事なコラボレーションの作品の数々を観させていただき、交流会にも参加させていただきました。
14日(金)上伊那高病原性鳥インフルエンザ防疫演習を行いました。昨年度、全県に先駆けて開催したこの防疫演習を、今年度は更にバージョンアップして、下伊那地域とも連携した消毒ポイントの設定や車両の発泡消毒の実演を加えて、関係者総勢50名参加の大がかりな演習となりました。
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