2025.06.24 [ 自然・山・花農業農村支援センター ]
「デルフィニウム」の名前の由来は…海の生き物!~はな高々い~なプロジェクト~
皆さんこんにちは!上伊那農業農村支援センターのあんこです
皆さんは「花の大産地 上伊那」の花カードをご存じですか?
当センターが昨年立ち上げた「はな高々い~なプロジェクト」の活動に一つに「花カードの作製」があり、昨年度は9品種を作製しました。
このカード、収集家の方に人気が出ているようで、「欲しい!」と当センターに問合せや、取りに来られる方が増えています。遠くは北陸や東海地方、中には九州から来ました!という方もおり、とても驚いています。取りに来られた方に「完成度が高い」と評価をしていただいたりするなど、とても嬉しく思っています。来られた皆さん、上伊那はいかがでしたか?まだ来られていない皆さんも手に取ってみませんか?
さて、6月も花を合庁の県民ホールに展示しました。今回の花は「アルストロメリア」と「デルフィニウム」です。
アルストロメリアの鮮やかな赤紫と、デルフィニウムの明るく柔らかい青の組合せからは、落ち着いたエレガンスな印象を受けますね。

丈の長いアルストロメリアが場を華やかにします。
ここで「デルフィニウム」について紹介します。
デルフィニウムは、初夏に咲く花で、色は白やピンク、紫もあり、特に鮮やかな青色が印象的で、ガーデニングや切り花に人気です。
「青い花」は非常に珍しく、デルフィニウムのような青い色素を持つ植物は、自然界に存在する花の色のうちの1割にも満たないそうです。青色を作るための色素や環境条件は限られており、特別な酵素やpHバランスが必要だそうです。貴重なその色を、園芸家たちは長年かけて交配や品種改良を行い守ってきました。おかげで私たちはその「青」を楽しむことができています。

アルストロメリアの紫色の花言葉は「尊厳」「誇り」
デルフィニウムにはいくつかの花言葉があります。
澄み切った空のような青に由来し「清明」、気品ある立ち姿と色合いから「高貴」、見る人を明るくする花の印象から「あなたは幸福をふりまく」、などが付けられています。
また、中世ヨーロッパでは、デルフィニウムは魔除けや悪霊を追い払う力があると信じられていました。乾燥させた花を家の入口に吊るしたり、ポプリにして使われたりしていたそうです。デルフィニウムの種子にはアルカロイドという毒素が含まれており、古代では殺虫剤や薬草としても使われていました。これも「邪悪なものを遠ざける力がある」と信じられた理由の一つです。デルフィニウムはその美しさだけでなく、かつては“魔除けの花”として人々の暮らしを守っていた存在でもありました。
「青く澄んだ花びらには、悪しきものを跳ね返す力が宿っている」今もどこか神秘的な魅力を感じさせてくれます。
そして、「デルフィニウム」という名前の由来は、つぼみの形がイルカに似ていることからと言われています。ギリシャ語でイルカは「Delphis(デルフィス)」、花の名前に海の生き物が関係しているなんて、ちょっと驚きでした。皆さんにはイルカに見えますか?

イルカに見え…ます👀…!!
冒頭にお話しした花カードですが、上伊那の他には日本全国どこにもない珍しいカードのようです。
今年度も別品目のカードを作製予定です。
上伊那地域にある花屋さんで、花を購入いただいた方にお渡ししていますので、ぜひ上伊那の花を手に取り、お手元でカードをコレクションするなどしてお楽しみくださるとうれしいです。
(詳細は当センターHP「はな高々い~なプロジェクト特設ページ」をご覧ください)

「花の大産地 上伊那」花カード 第1弾ラインナップ
来月の県民ホールへの花展示は7月1日からの予定です。次回は何の花が届くのか楽しみですね。展示した花の状態にもよりますが、2週間程度は展示できるかと思いますので、ぜひ合庁へお越しください。
暮らしに「上伊那」の花を!
はな高々い~なプロジェクトHPリンク
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