い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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初茄子の成る頃【井月さんのこころ18】

井月さんのこころ シリーズ その18
近頃では、季節感が無くなり、一年中買うことができる「茄子」ですが、野菜作りの中で、茄子ほど難しいものはないといわれます。一度作ったら3年は間を空ける必要がある連作が利かない作物なのですね。
でも、煮てよし、焼いてよし、漬けてよし と様々な料理の材料として重宝する代物で、井月さんにとっても殊の外好物だったようです。

写真 初茄子

  羽二重の袂土産や初茄子 井月
(はぶたえのたもとみやげやはつなすび)

以下、この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
 井月は三十数歳で伊那に来たころは、羽二重を着ていたという。羽二重は、絹織物で上品な光沢がある。訪問先の家へのお土産に袂から茄子を差し出す。今辞去した家から貰った茄子だろう。井月の句「嬉しさや鬼灯ほどに初茄子」「囉(もら)ふてもくれても嬉し初茄子」を見ても分かるが、井月は茄子が好物で、立ちより先でおかずに茄子を出されると喜んだという。
(茄子・夏)

茄子は、一富士、二鷹、三茄子 と縁起物でもありますね。

さて、前々回(その16)鯇(あめのうを)の続きです。
天竜川水系で鯇(あめのうを)は、「アマゴ」のことです。分水嶺を越えた山向こうの奈良井川~犀川水系では「ヤマメ」という似た魚がいます。
いずれも姿・形が良く似ていて、青銀のパーマークが美しい魚で、アマゴは南のサツキマスの陸封型で脇腹に赤い斑点があるのが特徴です。ヤマメは北のサクラマスの陸封型で赤い斑点はありません。
長野県内では、太平洋に注ぐ天竜川・木曽川・釜無川の水系ではアマゴ、日本海に注ぐ犀川・千曲川・姫川の水系ではヤマメが分布しています。放流の影響で交雑も進んでいます。
同じ太平洋側でも神奈川県東部から東の関東・東北沿岸へと流れ込む河川はヤマメの生息域だそうです。
いずれもサケ科で、淡白な身や柔らかな骨など、川魚としての美味しさは変わりません。
写真:アマゴ(左)とヤマメ(右)
  

ところで、岩魚(いわな)にも朱というよりも橙(だいだい)に近い色の斑点が入ったものが天竜川の支流にいるのだそうです。そうです、在来種の大和岩魚と呼ばれるイワナが堰堤などによって仕切られた最上流部の沢に生き残っているんですね。
写真:大和岩魚(ヤマトイワナ)



前々回(その16)と今回の渓流魚の写真は、いずれも職場の釣り好きな Sさんから、提供していただきました。

写真:合歓の花



また、合歓の花は、水鳥の羽毛で出来た耳かきの房(梵天)のように繊細で、穂先が紅に染まっていて、朝靄を刷くように咲きます。そして、夜になると葉を閉じて眠るから「棭(ねぶ)の花」なのだそうです。
その花が散ってアメノウヲの腹に降り注いだかのように見えます。

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