講師　環境保全研究所　自然環境部　黒江 美紗子　氏

５　高山帯のシンボル、ライチョウの生息域外飼育の取り組み

大町市立　大町山岳博物館　宮野 典夫　氏

後立山連峰の成り立ちの講演では、億年単位の奇跡のような歴史の積み重ねが見事なお花畑や湿原などを育んできたこと、高山植物の多様性は、複雑な地質や氷河地形、豊富な雪に支えられていること、地球規模での温暖化の影響が北アルプスの気候変動に及ぼす影響について、現在研究が行われていることなどを教えていただきました。

また、北アルプス北部山域の高山帯への進出が懸念されているニホンジカについて、分布の最前線が、北アルプス山麓であり、生息密度が高まれば、高山植物への影響が懸念されるとの報告がありました。

最後に、市立大町博物館でのニホンライチョウの生息域外保全の取組の紹介がありました。

各演題とも、ボリュームのある内容を20分間という短時間でまとめていただき、系統的に５つの項目を学ぶことができ、北アルプス北部の生物多様性について学ぶのにはよい機会となりました。

環境保全研究所では様々な催しを開催しています。詳しくは、ホームページをご覧ください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kanken/index.html