2015.08.07 [ その他 ]
おたり夏の探検ツアー 「これは何だ?」…「砂防ダムだ、土木アートだ。」大迫力に感動!
この写真、何だか分かりますか?
この写真だけで、砂防堰堤と分かる人はこの道の通ですね。
ジャングルジムの様な鋼製フレーム構造の透過型砂防堰堤です。
フレームの大きさは高さも幅もだいたい15mほどで、土石流が発生した時に下流域に住む人々の命や財産を守ります。
【鋼製フレーム構造(格子型)堰堤】
自己紹介が遅れましたが、長野県姫川砂防事務所のYYです。
小谷村観光連盟で企画している「ドボクアート砂防ダムめぐりバスツアー」に当事務所が後援していることから、どのように実施されているか知っておきたいと思い、平成27年8月1日(土)自分の社会勉強として自主参加してきました。
小谷村役場に朝集合し、4輪駆動のマイクロバスに乗車して、小谷村内にある10箇所の砂防堰堤を見て歩きます。
県内外、老若男女を問わず、興味のある方が集まって、ツアーは実施されます。
【コンクリートブロック堰堤】
上流側のコンクリートブロックが積み上げられている堰堤が珍しいようです。
約3000kgのコンクリートブロックを4472個、高さ12.8m幅87mに渡って積みあげます。軟弱地盤に対応できる堰堤です。
参加者が立っている場所には横に2つ奥に3つのブロックが積まれています。
【コンクリートスリット堰堤】
砂防堰堤は、基本的には普段人が行かない場所に、大きいけれどそっと存在している物です。
大雨が降った時や災害の時にその存在が確認され、通常時には話題にされない。
でも、人々の安全を守っている大切な施設です。
2つ目の砂防ダムは、現場まで遠いので千国大橋から眺めて観賞しました。
高さ10m、幅95mの大きさは、遠くからでも感じられました。
ちなみに、水通し部分のスリット幅は1.5mです。
【鋼製格子枠堰堤】
冒頭のジャングルジム型の堰堤に行くときには、ちょっとした沢を渡りますが、女性の方や年配の方には勿論イケメンのガイドさんが手を差し出してエスコートしてくださいます。
【階段状床固工群】
床固工の高さは5m以下で、渓床の縦浸食を防止し河床を安定させます。形は砂防堰堤のミニ版で、5群あると美しさが際立ちます。
【高落差流路工】
流路工とは護岸工、水制工、床固め工などを組み合わせて河道を安定させる工法です。この場所の急斜面は渓流の縦横浸食により地すべり性の崩壊が発生しました。この対策として、水理模型実験により石張り流路工に決定し工事を行いました。標高差が60mで水が滝のように流れています。
【鋼製セル堰堤】
道路が通行止めでしたので、遠くから眺めました。
円筒型の鋼製壁面材の中に土砂を詰めた重力式堰堤です。
この川では平成7年の豪雨災害において土砂の流出堆積がおこり、堆積土砂の運搬搬出が課題でした。工法検討の際、堆積土砂と工事掘削土砂の利用が考慮されて、この構造に決まりました。作業が省力化され工期が短縮されて経費節減が図られました。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
北アルプス地域振興局 総務管理・環境課
TEL:0261-23-6500
FAX:0261-23-6504