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小水力発電施設等見学会を開催しました

 環境課ノブコフです。
 
 大北地域の豊かな水資源の一つである農業用水を活用した小水力発電は、エネルギーを生み出す地域資源として大きな可能性があると期待されています。
 そこで、自然エネルギー大北地域協議会では、「小水力発電施設等見学会」を平成27年8月3日(月)に開催しました。
 この見学会では、専門家による解説を受けながら松本地域で稼働中の小水力発電施設や大北地域の小水力発電適地候補地を見学しました。

 中信平小水力発電所(中信平土地改良区連合)は、平地にあり有効落差は最大約7mとあまりありませんが、水量が11.0㎥/秒と大きいことから最大出力499kWと大きな電力を生み出しています。
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 波田堰小水力発電所(波田堰土地改良区)は、松本電鉄上高地線に沿って流れている波田堰へ段丘から流下する排水を利用した小水力発電所です。落差は13.7mありますが、流量は0.2㎥/秒と少ないことから、最大出力は16kWです。

 単純ですが、水力発電所の能力は、「落差×水量」で決まることがよくわかりました。

 波田堰土地改良区は環境保全活動に力を入れており、環境学習に利用されています。堰沿いには桜も植えられており、桜の季節には是非訪れてみたい場所です。
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 また、下流には、最大出力0.8kWの水車もあります。
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 大町市内小水力発電所候補地(高瀬川右岸土地改良区)として見学したのは、通称「仏崎分水」です。轟音を上げて流れ下る農業用水を見ていた見学者からは、「発電に利用しないのはもったいない。」との声も聞かれました。
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 実は、仏崎分水の流量は2㎥/秒と波田堰(高さ0.8m、幅5~6m)と同じです。数メートルの落差でこれほどビジュアル的にも違ってくることがよくわかります。
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 往復のバスの中では、専門家による学習会を開催しました。

 往路では、長野県土地改良事業団体連合会本部事業課自然エネルギー推進室倉石康正室長から、「長野県内の農業用水を利用した小水力発電所事例集」をご紹介いただきました。
 この事例集には、現地見学した3カ所を含め、19カ所の事例が掲載されています。規模も1000kWから0.1kWまで大小さまざまです。

 小水力発電に取り組む場合には、まず目的が何か、収益を得るのか、自家用の電気を賄うのか、環境学習用なのかを考えることが重要であり、採算が合うのは100kW以上の発電量が必要。初期投資が大きいことから、なかなか、事業化が進まないなどのお話をお聞きしました。

 小水力発電に関する具体的な計画をお持ちの方は是非倉石室長にご相談ください。豊富な知識のもと、的確なアドバイスを頂けると思います。
 復路では、北安曇地方事務所農地整備課小林補佐、久保田さんから「長野県における農業用水を活用した小水力発電の推進」や「大北地域の小水力発電適地候補地について」のお話をお聞きしました。

 大北地域には、県が行った調査だけでも19カ所の適地があります。今回の見学会ではそのうちの1カ所を見学しただけですが、適地候補地のご案内等ができますので、ご興味のある方は北安曇地方事務所にお問い合わせください。

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