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ツキノワグマ出没箇所の集中点検を実施しました

北アルプス地域振興局林務課です。
最近、ヒグマやツキノワグマによる人身被害発生のニュースをよく目にするかと思います。
北アルプス管内でもツキノワグマの目撃数が多くなったため、6月19日から7月31日まで「ツキノワグマ出没注意報」が発出されています。そのような中、6月22日に大町市八坂地区において、山林内でタケノコ採りの男性2名がクマに襲われ、うち1名が死亡する事故が発生しました。
6月26日には、大町市職員、長野県クマ対策員、警察署等関係機関と出没箇所の点検や人身被害現場の確認を行い、出没原因の分析、有効な出没防止対策について確認を行いました。

目撃の多かった大町市 平地区の点検状況です。

クマが活発に活動する朝夕の時間帯に目撃が多い状況です。クマ対策員から、近辺の宿泊施設や住民の方に、朝夕の散歩は避けるように注意喚起をしたり、林内を道路から見通せる範囲まで草刈を行い、クマが隠れて行動する場所を減らしたりするようにアドバイスを受けました。緩衝帯整備をすると、クマが出没しにくい環境が整備されます。

ゴミ出しについても注意が必要です。このようなゴミ出しをすると、ゴミ収集車が回収に来るまで臭いが漏れて、クマの誘引につながってしまいます。住民にクマの危険性を周知し、誘引させない対策が必要です。

大町市 常盤地区の点検状況です。

ウワミズザクラの木には、新しいクマの爪痕やクマ棚があり、実を食べに来ている痕跡がありました。
クマは覚えた食べ物に執着する習性をもっているため、毎年エサのある場所に繰り返し出没します。母親と来たことがある子グマも親離れした後に記憶をたどり出没してしまいます。
特にトウモロコシの味を知ってしまうと、トウモロコシの無い元の生活には戻れず、お仕置き放獣してもトウモロコシを求めて畑に出没するなど食べ物に執着します。

出没・遭遇のリスクを避けるためには、クマを誘引する木の伐採(樹種転換)や、収穫せずに放置した実を残さないよう注意が必要です。

大町市 八坂地区の人身被害発生現場の確認です。

 

周辺はタケノコ(淡竹)が群生しており、クマはタケノコを求めてやってきた可能性があります。
事故は午前9時50分頃に発生しました。早朝や夕方でなくても山の中ではクマと遭遇する可能性がありますので、注意が必要です。

♦♦クマに出遭わないため、改めて次のことを守りましょう!♦♦

 

①出没している地域周辺では朝と夕方(クマの活動が活発の時間帯)の外出はなるべく避けましょう。
鈴や笛など音の出るものを鳴らしましょう。クマに人間の存在を知らせれば、鉢合わせの回避につながります。
③入山時などでは単独での行動を避け複数人で行動しましょう。

次回、クマに襲われた場合の対処方法について掲載します!

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