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東日本大震災で被災した岩手県の三陸沿岸地域を訪ねました。

農地整備課のOと申します。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災から11年以上が経過しました。
9月の下旬になりますが、私は、津波により甚大な被害を受けた、岩手県大船渡市と陸前高田市を訪れる機会がありましたので、その時の様子を報告します。
私は、震災発生から4年後の平成27年4月1日から1年間、自治法派遣により岩手県沿岸広域振興局農林部大船渡農林振興センターに勤務し、主として陸前高田市のほ場整備事業(農地の復旧と併せ行う区画整理)に従事していました。令和3年度までに、岩手県の沿岸部の被災した農地の復旧事業と併せ行うほ場整備事業の全てが完了したので、一目見ておこうと考え、今回訪ねたところです。

まず、大船渡市内に入り、大船渡港近くの商店街やホテル、スーパー、ホームセンターが建ち並ぶ市街地へ行きました。掲載した写真は、おおふなポート(大船渡市防災観光交流センター)の屋上から撮影したものです。私が勤務していた7年前は、まだ仮設店舗による営業を行っているお店が多く、復旧・復興工事のため多くの建設機械やダンプトラックが見られたのですが、今ではきれいに町並みが整備されていました。
しかし、私が当地で勤務していた頃は、復旧・復興関連の仕事で来ている人がいて、それなりに賑わいがあったのに対して、訪れた日は人も少なく、空地も存在し、街中は少し閑散とした印象を受けました。

大船渡市街地(2022年9月)


大船渡市街地(2015年12月)

大船渡市街地を出た後は、当時長野県農政部職員が担当していた現場とその周辺をまわってみました。最初に、陸前高田地区(陸前高田市)の小友工区のほ場と海岸堤防(防潮堤)の現場を訪ねました。小友工区は、広田湾と大野湾の間に広がる水田地帯で、地震発生時は両方から津波が押し寄せ、土砂が流失するとともに、地盤沈下により甚大な被害を受けた地区です。
私が勤務していた頃は、既に水田は復旧し営農が再開されており、付帯の集落道・農道の嵩上げ工事、一部の用水パイプライン・排水路整備等の付帯施設の工事を進めていました。海岸堤防は工事中でしたので、完成した堤防を見るのは今回が初めてでした。新しく整備された堤防の高さは、TP+12.5m(※TPは東京湾の平均海面高さのこと)で、震災前の堤防の約2倍の高さになります。当時発生した津波も同程度の高さだったと聞いていましたので、改めて、津波の恐ろしさを感じます。しかし、整備された水田では稲が作付けされ、収穫を迎えている風景を見て、今も米作りが続けられていることを実感し、ほっとしました。

工事中の小友堤防(2015年10月)


工事中の小友堤防(2015年10月)

完成した小友堤防(2022年9月)

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