い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

長野県魅力発信ブログ > い~な 上伊那 > 自然・山・花 > 春の雪に【井月さんのこころ56】

春の雪に【井月さんのこころ56】

井月さんのこころ シリーズ その56
 6日(日)の朝起きてみると辺りは雪で真っ白。
 「彼岸過ぎて七雪」とは申しますが、咲き始めた水仙の花や塔が立ち始めた蕗の薹などに雪が積もって、春はまだ行きつ、戻りつしています。
   
 そんな春の雪を井月さんが詠んでいます。

  只居ても腹は減也春の雪  井月

 以下、この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 「ただ居ても腹は減る」はいかにも井月の身の上だ。春の雪を眺めても、空腹でつらいばかり。全てを捨て、俳諧一筋にと志した井月。この句は、明治十五年三月一日、親友西春近下牧の加納有隣と二人で「梅の花」と「春の雪」を各三十句ずつ、合計百二十句を競詠した「両吟百二十句」の一句。同日有隣と両吟歌仙も巻いた。六十一歳の老齢井月のこの健詠ぶりには驚嘆。
  (春の雪・春)

            

 更には、

  背戸へ出て鳥の餌摘や春の雪  井月

 以下、この句の評釈についても、竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 この句も、親友加納有隣と競詠した「両吟百二十句」の一句。家の裏へ出て鳥の餌に早くも芽生えた若草を摘む。折から春の雪が降りかかる。摘む草は、はこべか。鳥は鶏か。あるいは小鳥か。江戸時代には、鶯を飼い慣らすことが流行った。すり餌を与えて、寒さで家に閉じ込められていたのが、春の雪のちらつく野に出るのが楽しい。
  (春の雪・春)



 さて、前回に続いて6日放送の
「NHKスペシャル・人体・ミクロの大冒険」
 第3回・あなたを守る!細胞が老いと戦う

 ご覧になりましたか?(残念ながら、第2回は見逃してしまいました。)

 私たちの体の60兆個の細胞のうち2兆個は、骨髄が創り出す「免疫細胞」。老いと戦う免疫細胞の働きについて紹介していました。
 出演は、ノーベル生理学・医学賞受賞、京都大学教授の山中伸弥さん,劇作家の野田秀樹さん、ゲストに作家の阿川佐和子さん。

 免疫細胞の「T細胞」が司令塔となって異物や病原体を見つけると「サイトカイン」を放出して攻撃命令を出し「マイクロファージ」が異物や病原菌を食べてくれるのだそうです。
 ところが、免疫細胞が暴走して組織を破壊することで老化が起きるのだそうで、「マイクロファージ」による不必要な攻撃で血管が詰まると動脈硬化が起きたり、糖尿病になったりするのだという。
 司令塔である「T細胞」はアンテナの形をしていて病原体等を補足するのですが、子供の頃に胸腺で創られ胸腺の壁で僅か5%に選別されてしまうのだそうです。思春期を過ぎると胸腺はなくなり「T細胞」が創られなくなってしまうのだそうです。
 第1回にでてきた神経細胞と同じで、生殖中心につくられている人体にとっては、免疫細胞も子孫が残せれば役割は終わりのようです。
 しかし、ここで病気を治療するのに役立つのが「人工T細胞」。
 細胞に「山中ファクター」を入れて時間を巻き戻しiPS細胞化することができれば、新鮮な「人工T細胞」が創り出すことができ、新鮮な「T細胞」を増やすことができれば、根本にある免疫の異常を治せるので、動脈硬化や糖尿病も治せるのだそうです。
 新しい医療「再生医療」の例として、細胞シートを創って機能が弱った心臓に貼り付ける施術が紹介されていました。
 そして、山中伸弥教授の次の言葉が印象に深く残ったのでした。
 「変えられる運命は、運命ではない。」「必ず死は訪れるが、理想の死に方は60兆個の細胞が一斉に諦めることが大事。」「細胞のポテンシャルは凄い。神様にしか創れない。」


 iPS細胞については、我が郷土の大先輩でもある京都大学iPS細胞研究所副所長 中畑龍俊氏が昨年8月に辰野町で行なった講演会の記事(遡回その25)をご覧ください。
 
 さて、先週6日(土)に飯島町文化館で「越百づくり会議」が開催され、出席させていただきました。
 長野県の中小企業高度化資金を活用して昭和61年10月に開業した飯島ショッピングセンター(旧「コスモ21」)は、近隣に大型店が出店したり、不景気の影響から核となる店舗の経営が立ち行かなくなり、平成21年10月に全ての店舗が撤退し、完全閉店となりました。
   写真:旧「コスモ21」空き店舗




 多額の高度化資金の残債がある中、県も町と一緒になって売却先などを当たってきましたが、なかなか思うようには進みませんでした。県としても早期の債権回収を図る必要があり、平成24年8月裁判所に担保物件である建物の競売申立てを行なったところです。
 折りしも、上伊那医療生活協同組合から飯島診療所の移転先として使いたいというお話しがあり、町に仲介していただいて昨年1月に飯島ショッピングセンター協同組合と上伊那医療生協との間で売買に関する合意が整い、県は申請に基づいて施設の処分を承認し、競売を取下げました。
 診療所の移転計画に併せて、広大な建物と敷地を活用した街づくりを考え、地域の活性化を図ろうと、百人を超える皆さんが「越百づくり会議」を結成し、会長に高坂飯島町長さん、議長に松下飯島町議会議長さん、実行委員長に小林上伊那医療生協理事長さんが就かれ、医療・福祉・健康、商業、文化交流、子育てなどの専門部会を設けて、住民参加による地域づくりの取組が始まりました。

 「百人を越える皆さんが百を越える知恵を出し合って、人々が集い伊南地域の賑わいの中心となるようなすばらしい街づくりに繋げていただきますように、ご期待を申し上げます。」と、お祝いの挨拶を申し述べさせていただきました。
 
 当日は、(社団)長野県中小企業診断協会の会長である滝澤恵一先生による
「ともに生きる地域をともに創ろう」と題する「街づくり講演会」が開催されました。引き続き専門部会も開催されて、まさに住民協働による「越百の街づくり」の本格的なスタートになりました。
 長野県としても中小企業の振興やこの夏東京銀座にオープン予定の「しあわせ信州シェアスペース(仮称)」などについてのアドバイスをいただいている滝沢恵一先生からは、様々な実践事例や経験に基づく示唆に富んだ内容の講演をいただきました。
   写真:滝澤恵一(社団)長野県中小企業診断協会会長による講演会


 春の全国交通安全運動が6日から15日まで展開されています。
 今年は、現在までのところ上伊那管内では交通死亡事故が一件も発生しておりません。昨年同時期における上伊那管内の交通事故死者は5人でした。
 8日(月)伊那市と駒ケ根市で交通指導所を開設し、子どもと高齢者の交通事故防止を運動の基本として、交通安全の啓発を行いました。こちら(4月10日の記事)





 春の雪が消え残るのを眺めながら、庚申塔や二十三夜塔が見ていたであろう古の大雪の記憶を訊ねてみたくなりました。
 この二月のような大雪は何時以来であったろうかと。




 碑に問うや幾星霜を春の雪
              青巒
 お勢至さまも微笑みてをり
              朴翠







 春雪はたちまちに消え、高遠の桜は予想よりも早く8日に開花宣言が出されました。
 本格的な春の到来です。





 
 「春日愚良子句集」から

 Kさんちの自慢の桜咲きだしぬ
              愚良子

LINEで送る

このブログのトップへ