南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!

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林業遺産”遠山森林鉄道”晩秋の軌道跡を行く!!

農地整備課の中年Yです。

11/21(土)、飯田市南信濃・上村の旧遠山森林鉄道跡を歩いてきました。

遠山森林鉄道は国有林からの軍用材の搬出を主な目的として、昭和15年に着工(運行は18年~)されました。その後、道路が整備されてトラックが木材の輸送を担うようになったこと、木材の伐採地が急峻な奥地へと進み、さらに集中豪雨などによる軌道の被害が重なって採算が悪化したことなどを理由に、昭和48年に33年間の歴史に幕が下ろされました。

その間、地元は「木材景気」とも呼ぶべき活況に沸き、人口も倍増するなど、森林鉄道が村の経済に計り知れないほどの影響を与えました。その後、使われなくなった軌道は長年放置されたことで荒廃していましたが、南信州山岳文化伝統の会は、今年の7月から、軌道跡を南アルプスへの登山道として復活させようと、国道152号沿いにある梨元停車場から北又渡にかけて、整備を行いました。

この日は、飯田市南信濃須沢の宇佐八幡社に駐車し、歩き始めました。
ここから目的地の北又渡(中部電力(株)北又渡発電所)までは片道6.1kmの道のりです。
※国道152号沿いにある梨元停車場から北又渡は10.1km

【飯田市南信濃須沢の宇佐八幡社】

宇佐八幡社から約700m下ると須沢集落の軌道跡に出会います。
【飯田市南信濃須沢の軌道跡】
遠山川の流れや紅葉を楽しみながら歩を進めます。

途中、足場の悪い箇所は南信州山岳文化伝統の会の方が設置したロープを頼りに進みます。

歩き始めてから3.9km(梨元停車場からは7.9km)で第1号隧道(ずいどう:トンネル)が現れました。

ノミによる手掘りの跡がうかがわれます。

【1号隧道出口からの外の眺め】

【1号隧道出口からトンネル内部:中央奥がトンネル入口】

それにしても、遠山川の流れと晩秋の木々の彩りの組み合わせは素晴らしいですね!!

 

1号隧道から歩くこと0.8km、2号隧道です。

【足場確保のためのトラロープと2号隧道(写真右中央奥)】

トンネル内に入って振り返ると、水溜りにトンネルの外の景色が映っていました!!

そして、2号隧道を出て間もなく沈下橋(大野の橋)が現れました。

沈下橋とは、大水のときに水面下に沈むように作られた橋のことで、流木などがひっかかって壊れるのを防ぐため欄干(らんかん)が無いのが特徴です。

沈下橋といえば高知県四万十川が有名ですが、これまで長野県にあるとは知りませんでした。

南信州山岳文化伝統の会の活動報告を聞いて初めて知りました。)

【2号隧道と3号隧道の間にある沈下橋(大野の橋)
なお、この沈下橋(大野の橋)、森林鉄道の沈下橋としては全国でここだけということです!!
【沈下橋からの遠山川の流れ】
さらに、3号隧道、4号隧道、5号隧道と連続して現れました。
【3号隧道出口】
【4号隧道入口から振り返ると目に入る遠山川の流れ】
【4号隧道出口近くにある滝】
5号隧道出口からはゴールの北又渡(中部電力(株)北又渡発電所)が見えました。
【5号隧道出口:中央奥に見えるのが北又渡(中部電力(株)北又渡発電所)】
5号隧道出口にある遠山森林鉄道の歴史を語る看板を拝見すると、昭和のはじめに、機械に頼らずノミによる手掘り(これこそ正真正銘の人力のみ)で隧道を築造した苦労をうかがい知ることができます。
【5号隧道出口にある遠山森林鉄道の歴史を語る看板】
北又渡(中部電力(株)北又渡発電所)に到着すると、登山口を目指す看板がありました。梨元停車場から北又渡は10.1km。聖岳の登山口となる便ケ島はさらにここから7.8km。昔の登山者は梨元停車場から歩いて登ったということですから、登山口まで約18kmも歩いたんですね。(さらに、そこからが登山本番!!)

今回紹介した林業遺産の遠山森林鉄道は五つの隧道のほかに沈下橋など三つの橋があり、魅力的です!!

今年は南信州観光公社の企画により、登山家の大倉喜富(おおくらよしとみ)さんのガイドでツアーも開催(11/8、11/15)されました。

軌道跡は急峻な箇所もありますので、このような催しを活用して、森林鉄道に思いをはせるのもいいですね。

※今年開催したツアーは以下URLのとおり。

南信州観光公社が募集する森林鉄道ウォーキング

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