2015.02.06 [ 南信州の食・味・お土産南信州のイベント ]
狩猟セミナー(銃猟)が開催されました
こんにちは。林務課です。
去る1月24日、長野県が今年度より開校している長野県ハンター養成学校で実施される狩猟セミナーの1つとして、大鹿村大河原地区で狩猟体験を行いました
大鹿村の猟友会員8名と猟犬3匹、受講生3名、林務課職員2名が集合し、各人の配置などを打ち合わせします。
猟友会のみなさんはお互いに地元の山をよく知っているので、いろんな場所の名前が飛び交います。「の沢のの木」とか「の洞の頭」というのは理解できますが、「ちゃんのかま」、「のヘルメット(山に落ちてたのかな?)」なんていう身内にしか通じないようなものも出てきます。何十年も使われ続けている呼び方もあるとか。新規狩猟者がグループ猟に出る場合は、まず山をよく覚えないといけません
さて、今回は巻狩りといわれる手法で狩猟を行いました。猟場を多人数で囲い、獲物を立間(たつま:射手のことです)の待つ方へ追い詰め、仕留めるものです。ちなみに追い込む役割の方は勢子(せこ)と呼びます。
近年では猟友会員数も減少してしまい、以前ほど十分な配置ができないそうで、今回も勢子については猟犬に活躍してもらいました。
受講生はそれぞれベテラン講師の下につき、配置につきます。お互いに見えない位置にいるわけですが、無線を使いながら配置を把握します。
猟犬が吠え、遠くの方でシカが何頭も移動しているのがよく分かります。配置について間もなく、すぐわきを1頭のシカが駆け下りていきました。するとそばについていたベテラン講師はさっと銃に弾を込め、100m以上離れたシカに狙いを定め、1発で仕留めてしまいました。やはりさすがの腕です。受講生も驚いてくれたようです。
ベテラン講師が無線でまわりの状況を確認し、落ち着いたところでシカのもとへ下ってみると、見事に胸部に命中していました。
野生鳥獣の肉(ジビエ)を美味しくいただくには、血抜き等の処理を素早く行うことがとても重要です。また、今回のように急斜面の山奥の場合は、そのまま持ち帰るのは不可能ですので、現場で解体することになります。非常に手間のかかる大変な仕事です。その様子の写真はここでは載せませんが、受講生も協力しつつ、手際よく肉が切り分けられていきます。
狩猟に対していろんな考えの方がいらっしゃると思いますが、初めて銃猟に参加した受講生の方々も、今回の体験で何か感じるところがあったのではないかと思います。
今回は結局3頭のシカを仕留めることができました。持ち帰った肉は集会所の調理場でブロック状に切り分けられ、お店でみられる肉と何ら変わらない形になります。猟友会の皆さんは「普段食べているから」と大部分を受講生に譲ってくださいましたので、是非ご自宅で調理にチャレンジしていただいて、もっと狩猟や野生鳥獣のことに興味を持ってもらえれば嬉しいです。
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