2017.09.15 [ 南信州の伝統・文化・史跡 ]
南信州に残る古民家の集落。郷土環境保全地域「大平宿」
こんにちは。環境課です。
紅葉や秋の草花、虫の声。秋になっても魅力いっぱい山の信州!ということで、今回は山間の「泊まれる廃村」大平宿をご紹介します。
飯田市の市街地から、砂払温泉、猿庫の泉への登り口を過ぎてさらに、長野県道8号線(主要地方道飯田南木曽線)を登っていくこと40分。
開けた集落が見えてくると、それが大平宿です。到着すると、昔ながらの建物が点在し時間が止まったかのような錯覚を覚えます。
大平宿は標高1100メートルを超える高原に位置し、冬季は雪深く、大変厳しい自然環境の地域です。
昭和の始めまでは、炭業を中心として栄えていましたが、エネルギー源の化石燃料への転換、国鉄飯田線等の開通により、人やモノの流れが変わり、人口減少、衰退に向かいます。
そして、住民は集団移住を決断し、昭和48年11月末に飯田市街地に転出しました。
離村した集落の建物は解体等されて存在していないことが多いのですが、大平は雪深いこともあり、移住が11月末と冬が迫っていたことも影響して、急いで移住した住民の住宅がそのまま残りました。
街道に面した部分が2階建てに見えますが、平屋建てである「セガイ」(出し桁構造)を有する特徴的な古民家と、建物のそばを流れる清流は、素朴な宿場町の趣を残しています。
その郷土色豊かな自然環境を保全するため、長野県自然環境保全条例に基づいて、「郷土環境保全地域」に指定されています。
古いものは江戸時代末期のものから、建物が残っています。
古民家に宿泊する生活体験も可能です。古民家の囲炉裏で火を焚くこともできます(建物の湿気をとばすため、だそうです)。皆さまも体験してみませんか?
寒い地域なので、シーズンは短いです。しかし、秋の信州の山は魅力いっぱいですよ!
◆生活体験の申し込みは、南信州観光公社まで。
◆大平宿についてはこちらもご参照ください。
おまけ…(主)飯田南木曽線(長野県道8号線)沿いのその他のスポットを少しだけ紹介します。
■猿庫の泉
昭和60年に名水百選に選ばれた風越山山麓の湧水で、休日には野点も行われています。
■大平街道三十三観音
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