2017.09.19 [ 南信州の観光・自然・花 ]
南アルプス兎岳の防鹿柵撤去及び避難小屋清掃活動に参加しました!!
農地整備課の中年Yです。
9月9日(土)~10日(日)の2日間、南アルプス兎岳(飯田市:標高2,818m)へ防鹿柵撤去及び避難小屋清掃のボランティア活動に行ってきました!!作業は南アルプス食害対策協議会の主催で実施し、飯田市役所林務課の職員3名と3名のボランティアの計6名で行いました。
防鹿柵撤去作業は、平成22年に設置した防鹿柵の設置条件等が厳しく、雪荷重で傷んだ防鹿柵のメンテナンスが難しく、防鹿効果が得られなくなった事から、やむなく撤去するものです。
また、管理人のいない避難小屋の内部が宿泊者の置いて行ったゴミであふれかえっていたことから、清掃活動を行うものです。
【撤去する防鹿柵の支柱の運搬状況:後方は聖岳】
初日は飯田市林務課に午前3時半に集合。兎洞林道を行けるところまで車で移動(一般車両は入れません)し、6時から林道を歩き始めました。林道を約1時間歩いてやっと笠松山1,975.5mへの取り付き箇所に到着します。ここから約1時間半で笠松山に到着。8月24日にアタックした時はヘリの荷揚げが出来ず、ここで引き返しましたが、今日はいよいよ兎岳を目指します。
【崩壊の著しい林道を歩いて進む】
笠松山から上の樹林帯は苔の絨毯が続きます。途中、お地蔵さんと布袋尊(ほていそん)が向き合っているような、自然の造形美にも遭遇しました!
歩き始めて約6時間で樹林帯を抜け、ハイマツ帯に突入!!急斜面のハイマツとの格闘(藪漕ぎ)がしばらく続きます。ここからは地すべり地形が織り成す稜線も眼にすることができました。振り返ると、眼下に約5時間前に通った笠松山が目に入ります。
【稜線のハイマツ帯を進む】 【辿った道を振り返ると笠松山(写真中央右側のピーク)】
【地すべり地形】
そして、12時半に兎岳のお花畑に到着しました。少しの昼食休憩を取り、13時から防鹿柵撤去作業を開始しました。お花畑を傷めないよう地下足袋に履き替え、急斜面のガレ場を何遍も上り下りし、事前に切断した金網(防鹿柵)や支柱をヘリポートまで運びます。
【写真中央奥のガレ場斜面がお花畑】 【作業前に地下足袋に履き替えます】
作業は黙々と続けられ、ヘリで運搬するために用いるモッコの上へブルーシートを敷き、集めた支柱をシートで包んだ後、その上へ金網を乗せたところで、17時近くになり辺りも暗くなってきたため、初日の作業を終了しました。
【モッコの上に全ての廃材が集められた状況】
翌日は5時に起床し(ほとんど眠れませんでしたが…)、ガスの中、兎岳頂上を目指します。設置作業に携わった時(平成22年)以来ですので、7年振りの頂上です。頂上について間もなく3匹のライチョウの子供(とはいっても立派に成長しています)が現れ、しきりにお母さんを呼んでいます。すると、お母さん雷鳥が私たちのすぐ脇を通って、子供たちの所に駆けつけました。子どもたちは安心したのか、すっかり鳴くのを止め、お母さんと一緒にお花をついばみ始めました。ガスの中でしたが、和やかな空気が流れていきました。
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